#1 心筋の収縮を促進
アドレナリンが血中に放出されると、心臓の筋肉が強く収縮するようになります。血液を送り出す心臓が激しく動くことで、全身をめぐる血液量が増加。筋肉や肝臓など、運動に必要な器官にたくさん血液が送られるようになります。
この作用を利用し、アドレナリンを心停止時の救命薬として使うことがありました。心臓をアドレナリンの力で収縮させることができますが、近年はアドレナリンよりも生存率が高いことがわかった「バソプレシン」という別のホルモンを投与することが多くなっています。
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#2 血糖値をあげる
筋肉を激しく動かしたり、頭をフル回転させなければならないとき、必要になるのが細胞の栄養となる糖分です。血液中の糖の量を示す値は「血糖値」と呼ばれますが、アドレナリンが分泌されると、この血糖値を上げることができます。
では、アドレナリンは、いったいどこから糖を生み出しているのでしょうか?私たちが普段の食事で摂りすぎた糖質は、肝臓に蓄えられているんです。アドレナリンは肝臓の細胞に働きかけ、ため込んでいる糖(グリコーゲン)の分解を促進し、血中に糖(グルコース)を増やしてくれます。
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#3 瞳孔の拡大
アドレナリンには瞳孔を拡大させる効果もあります。瞳孔が開けば、眼にたくさん光が入るようになりますよね。暗闇の中であってもしっかり外敵や周りの景色を見なくてはならないようなときに効果的な作用でしょう。
アドレナリン発見の裏には激しい競争があった!
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ヒトの体内では数多くのホルモンが働いていますが、このアドレナリンは中でもとりわけ日本人と関係が深く、教科書などでも逸話が紹介されることが多いホルモンです。なぜならば、アドレナリンを世界で初めて結晶化したのが、日本人だったから。
科学者の高峰譲吉と、その助手であった上中啓三という二人の化学者が1900年にウシの副腎からアドレナリンを取り出すことに成功し、翌年にはアドレナリンの結晶を手にしたのです。
1900年前後は、世界中でホルモンの研究が一気に盛んになった時期。それまで神経によって支配されていると考えられてきた生物体内の調節システムに、「ホルモン」という物質が関わっていることがわかりはじめていました。新しいホルモンの発見者になること目標に、多くの生物学者がホルモン研究に手を出したのです。
血眼になりながらも、新しいホルモンを探しつづけた生物学者たちの様子は、さながら宝物を探すハンターのよう。ホルモン探しをする研究者を「ホルモンハンター」なんて呼ぶこともあるほどです。
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