今回のテーマは人間の体の中も循環している「血液」です。

血液は2種類に分けることができる。「動脈血」と「静脈血」です。酸素を多く含んで赤っぽいのが動脈血、二酸化炭素を多く含んで黒っぽい赤色をしているのが静脈血です。血液の色は血液中に酸素が多いのか、二酸化炭素が多いのかで決まる。それは赤血球の色素であるヘモグロビンが鉄を含んでいるからです。
ところで血液が通る血管には動脈と静脈があるのですが、混乱してしまうことに動脈を流れる静脈血や静脈を流れる動脈血もある。どんな時に動脈血は静脈を流れ、静脈血が動脈を流れるのでしょうか。

今回はそんな動脈血、静脈血について学ぶ。解説は献血が趣味という科学館職員、たかはしふみかです。

ライター/たかはし ふみか

大学では化学を専攻していた科学館職員。子供の頃はよく体調不良を起こしていたが、姉の影響で二十歳になってからは可能な限り献血に行くようにしている。だけど採血はやっぱり怖い。

動脈血、静脈血の違いとは?

動脈血、静脈血の違いとは?

image by Study-Z編集部

最初に動脈血静脈血がどんなものかについて確認しましょう。

動脈血と静脈血

動脈血とは酸素を多く含んだ鮮赤色(せんせきしょく)の血液です。一方、静脈血は二酸化炭素を多く含み暗赤色(あんせきしょく)をしています。体をめぐる血液での成分がどこで変わるのか、そのヒントは呼吸にあるのです。

人間は呼吸によって二酸化炭素を吐き出し、体内に酸素を取り込んでますね。肺に入った酸素は血液に取り込まれ、体の中をめぐるのです。ちなみに呼吸によって酸素を効率よく取り入れる肺の中の器官を肺胞と言います。肺胞は肺の中の表面積を増やし、酸素と二酸化炭素の交換を効率的に行ってくれるのです。

血液と心臓の役割

image by PIXTA / 66332412

ところで血液と心臓の役割をみなさんご存じでしょうか。

血液は体内で運搬を担当する体液です。全身に必要な酸素や栄養を供給し、そして不要になった二酸化炭素や老廃物を運びます。血液には以下のものが含まれているのです。

有形成分

・赤血球

・白血球

・血小板

無形成分

・血しょう

\次のページで「体中に酸素を届ける心臓」を解説!/

体中に酸素を届ける心臓

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血液を全身に送るポンプの役割をしている臓器が心臓です。横紋筋(おうもんきん)でできた心臓は大人で300gくらいの重さになります。心臓は自分の意志に関係なく収縮を繰り返し、血液を肺や体に送り出しているのです。心臓には逆流を防ぐ便があり、ヒトの場合は4つの部屋(左心室、左心房、右心室、右心房)からできています。全身に血液を送り出すのが左心室です。そして肺から送られてきた酸素を多く含んだ左心房、二酸化炭素を多く含んだ血液を肺に送り出す右心室、全身をめぐってきた二酸化炭素を含む血液が流れ込むのが右心房となります。

なぜ血は赤い?

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ところで、なぜ血液は赤い色をしているのでしょうか。それは血液の成分のひとつである赤血球に鉄を含んだタンパク質、ヘモグロビンが含まれているからです。赤血球を乾燥させた場合、その95%近くがヘモグロビンになります。血液の色はこのヘモグロビンと酸素の関係で決まるのです。だから酸素を含んだ動脈は赤く、二酸化炭素を多く含んだ静脈は黒くなるのですね。

ちなみにこのヘモグロビンは酸素だけでなく、一酸化炭素(CO)とも強く結びつきます。それが一酸化炭素中毒です。一酸化炭素がヘモグロビンと結びつくと酸素の供給ができなくなり、頭痛や嘔吐、めまいが起こり最悪の場合は死に至ります。一酸化炭素は酸素が不十分な状態で燃焼を行うと発生してしまう気体です。そのため密室で何かを燃やす場合、燃焼に必要な酸素を取り入れ発生した一酸化炭素を外に逃がせるよう、換気をしっかりと行いましょう。

動脈と静脈

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動脈血と静脈血の違いが含まれるのが酸素化二酸化炭素か、ということを説明したところで今度は動脈と静脈に注目します。動脈とは心臓から出る血管、逆に静脈は心臓に戻る血管です。動脈は壁が厚く、静脈には静脈弁があり血液の逆流を防いでいます。ちなみに手首などに見えるのは静脈です。

心臓から出る動脈には2種類あります。ひとつは心臓から全身へ向かう大動脈で、もうひとつは全身をめぐって心臓に戻ってきた血液を肺へと運ぶ大動脈です。一方、全身をめぐって戻ってきた血液が通る静脈を大静脈、肺から新たな酸素を運んでくる血液が通る血管を肺静脈といいます。血液の流れ方は混乱しやすいところです。しっかりと確認して下さいね。

さて、ここでおかしなことに気付いた人もいるでしょう。酸素を含んだ動脈血は肺から心臓へ、心臓から全身へとめぐります。つまり肺静脈と大動脈を通るのです。逆に体内をめぐって新たな酸素を必要とする静脈血は大静脈と肺動脈を通ります。動脈血が静脈を通る、静脈血を動脈が通ることがあるのに注意してくださいね。

image by Study-Z編集部

上の図を見てみてください。まず呼吸によって酸素は、肺に入ります。この酸素を血液が肺静脈を通って、心臓(左心房)へと運ぶのです。そしてこの酸素を含んだ血液は左心室から大動脈を通り全身をめぐります。その後全身へと酸素を運んで二酸化炭素と結びついた静脈血は、大静脈を通って再び心臓(右心房)へ戻ってくるのです。そして肺動脈を通って肺に静脈血を運び、ここで二酸化炭素を新たな酸素と交換します。この新たな酸素と結ぶついた血液は、再び肺静脈を通って心臓へと戻りまた全身に酸素を送る役割を果たすのです。

なお、心臓を出た血液が肺をめぐって心臓に戻るのを肺循環、心臓を出達が全身をめぐる流れを体循環と言います。そして血液の流れのことを血流、または血行と言うのです。

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通る血管に騙されない!動脈血と静脈血のポイントは酸素

動脈血、静脈血と聞くと動脈を通るから、静脈を通るからと思う人も多いでしょう。しかし動脈血、静脈血のポイントは含まれているのが酸素なのか二酸化炭素なのかという事です。

一方、動脈と静脈のポイントは心臓から出るのか心臓に入るのか、という事にあります。心臓から出る血管が動脈で、心臓に戻ってくるのが静脈です。肺で酸素を吸うことを考えると、吸った酸素が全身に送られるまでが動脈血で、全身をめぐって肺に送られるのが静脈血というのがイメージしやすいでしょう。

それぞれの血液の色や運んでいるもの、通る血管はしっかりと確認しておいてくださいね。

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タンパク質と生物体の機能理科生物

動脈血と静脈血の違いとは?循環する2つの血液について科学館職員がわかりやすく解説

今回のテーマは人間の体の中も循環している「血液」です。

血液は2種類に分けることができる。「動脈血」と「静脈血」です。酸素を多く含んで赤っぽいのが動脈血、二酸化炭素を多く含んで黒っぽい赤色をしているのが静脈血です。血液の色は血液中に酸素が多いのか、二酸化炭素が多いのかで決まる。それは赤血球の色素であるヘモグロビンが鉄を含んでいるからです。
ところで血液が通る血管には動脈と静脈があるのですが、混乱してしまうことに動脈を流れる静脈血や静脈を流れる動脈血もある。どんな時に動脈血は静脈を流れ、静脈血が動脈を流れるのでしょうか。

今回はそんな動脈血、静脈血について学ぶ。解説は献血が趣味という科学館職員、たかはしふみかです。

ライター/たかはし ふみか

大学では化学を専攻していた科学館職員。子供の頃はよく体調不良を起こしていたが、姉の影響で二十歳になってからは可能な限り献血に行くようにしている。だけど採血はやっぱり怖い。

動脈血、静脈血の違いとは?

動脈血、静脈血の違いとは?

image by Study-Z編集部

最初に動脈血静脈血がどんなものかについて確認しましょう。

動脈血と静脈血

動脈血とは酸素を多く含んだ鮮赤色(せんせきしょく)の血液です。一方、静脈血は二酸化炭素を多く含み暗赤色(あんせきしょく)をしています。体をめぐる血液での成分がどこで変わるのか、そのヒントは呼吸にあるのです。

人間は呼吸によって二酸化炭素を吐き出し、体内に酸素を取り込んでますね。肺に入った酸素は血液に取り込まれ、体の中をめぐるのです。ちなみに呼吸によって酸素を効率よく取り入れる肺の中の器官を肺胞と言います。肺胞は肺の中の表面積を増やし、酸素と二酸化炭素の交換を効率的に行ってくれるのです。

血液と心臓の役割

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ところで血液と心臓の役割をみなさんご存じでしょうか。

血液は体内で運搬を担当する体液です。全身に必要な酸素や栄養を供給し、そして不要になった二酸化炭素や老廃物を運びます。血液には以下のものが含まれているのです。

有形成分

・赤血球

・白血球

・血小板

無形成分

・血しょう

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