柔らかいもの編
続いてモース硬度5以下の比較的柔らかいものについて説明します。モース硬度5に該当するのはガラスです。ガラスと石英を混同する人がかなり多いですが、全く別ものなので併せて覚えておきましょう。モース硬度4には鉄や真珠が該当します。鉄はクロムやニッケルなどを混ぜて鋼鉄にするととても硬いのですが、純粋な鉄だと柔らかいのです。モース硬度3には珊瑚が該当します。アクセサリーとしても人気の高い珊瑚ですが、意外と柔らかいので取り扱いには注意しましょう。モース硬度2は岩塩や純金が該当します。モース硬度1はチョークです。モース硬度1の柔らかさはイメージできましたか?
ビッカース硬度とモース硬度
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鉱物に傷がどれくらい付きやすいかの尺度がモース硬度でしたが、これだけでは鉱物がどれくらい頑丈なのかイマイチわかりませんよね。例えば衝撃や圧力に対してどれくらい耐えることができるか示すものはあるのでしょうか?
工業の世界ではモース硬度の他にビッカース硬度(ビッカース硬さ)というものを使っています。ビッカース硬度とは、工業に使用する材料について押し込む力に対してどれくらい強いのかを表した尺度です。ビッカース硬度の試験方法は、ダイヤモンド製のピラミッドのような形の突起を荷重をかけて押し付け、できたくぼみの表面積で産します。
ビッカース硬度の特徴は、なんといっても試験機の構造と原理がシンプルなので算出された値の信頼性が高いことです。また、柔らかい材料から硬い材料まで同一尺度で硬さの測定ができます。
ガラスコーティングとモース硬度
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スマホやタブレット端末を使用している人であれば、画面に傷がつかないように保護フィルムを貼っているのではないでしょうか?しかし、最近では画面にガラスコーティングを施す人も多くなってきました。インターネットでガラスコーティングと検索すると、モース硬度7と出てきます。
先程、身近なもののモース硬度の項でガラスはモース硬度5と説明しました。しかし、一部ではガラスと石英が同じものであると勘違いされているため、ガラスコーティングは石英のモース硬度である7と同等だと言われてしまっているのです。石英は結晶なので、非結晶であるガラスよりは硬くできています。ガラスコーティングの正しい硬度はモース硬度ではなく、鉛筆硬度が用いられているようです。鉛筆硬度はコーティングや塗装業界で使用されている尺度で、3Hの鉛筆の芯で引っかいたときに傷がつくかどうかをテストします。ガラスコーティングは鉛筆硬度で高くても7H~9Hなので、7Hをモース硬度7と勘違いしたのかもしれませんね。
モース硬度や鉛筆硬度が高ければ高いほどいいのかと言えばそんなことはありません。硬ければ硬いほどクラックや多層化による剥がれが起こりやすくなるのです。モース硬度が高いと謳っている商品でも、その商品の利用方法などと併せて検討し、購入したいですよね。
身近にあるもので最も硬いものと最も柔らかいものはなんだろう
モース硬度とは強度ではなく、傷の付きやすさの指標でした。モース硬度が高いからと言って衝撃に強いとは限らず、その例としてダイヤモンドはハンマーで叩くと割れてしまいます。モース硬度の低い純金や珊瑚が使用されているアクセサリーは傷が付きやすいため、保管や身に付ける場所などを考えなければなりませんね。
人間の歯はモース硬度7というガラスよりも硬い硬度でした。身近なものの中で最もモース硬度が高いものは何でしょうか。また、ビッカース硬度や鉛筆硬度に置き換えるとどの様になるでしょうか。ぜひ身の回りのもので考えてみましょう。