完全変態と不完全変態の違い
不完全変態のグループは、幼虫と成虫の生活様式が同じであるということを紹介しました。しかし、完全変態のグループはそうではありません。アゲハチョウを例にとって説明しましょう。 成虫のアゲハチョウは花の蜜を吸って生活していますが、幼虫はミカンやサンショウといたミカン科の植物を食べて育ちます。きれいなチョウの仲間ではありますが、みかん農家の方にとっては憎き害虫なのです。
しかし、今回注目してほしいのは『幼虫と成虫で主食が違う』ことと『チョウと芋虫で形状が似ても似つかない』という点!完全変態を行うグループが成長過程で形状も食性もまるで違う理由には、実は昆虫たちのしたたかな生存戦略が関わっています。
実は大切!『サナギ』の役割
image by Study-Z編集部
完全変態の幼虫段階は、 餌を食べて栄養を蓄えることに特化した形状に進化しています。アゲハチョウの場合、幼虫の期間で食べる葉の量はなんと500wp_^3とのこと!なぜ短期間でこれほどたくさん食べられるのかというと、幼虫の体が消化吸収に特化した形状をとっているためです。人間で言うと、口と胃腸といった消化管しかないようなイメージですね。こうすることで早く効率的に栄養を吸収し、短い期間で成虫になるために必要な準備を整わせることが出来ます。生活サイクルを速く回すことが出来るため、他のライバルより繁栄しやすいのです!
しかし、完全変態に分類される幼虫は効率よく栄養取れる反面、子孫を残すために移動する翅や生殖器官が備わっていません。この問題を解決するのが『サナギ』という訳です。サナギの中では、幼虫の体を一度ドロドロに溶かし、翅や生殖器官などを新しく再構築しています。また、さなぎの段階では寒い冬をこすことができるため、寒い地域でも繁殖できるメリットも享受できるのです。このように、サナギとは昆虫における素晴らしい発明の一つと言えるでしょう!
『昆虫』にはまだまだ秘密がたくさんある!
今回の記事では、『昆虫の変態』をテーマに記事を書きました。 普段の生活で何気なく目に映る昆虫ですが、詳しく調べてみるとこんなにも違いがあるのですね。しかし、このような不思議は探してみるとたくさんあります。興味が湧いた人は図書館やインターネットを使って調べてみるのもいいでしょう。
イラスト使用元:いらすとや
