https://digital.asahi.com/articles/ASV6810K7V68UPQJ00CM.html
見解が対立する問題や、相反する主張の当事者たちを取り上げる際、双方の言い分を両論併記する。それが「客観的な」報道だと思われています。
しかしそれは記者にとって最も安易な道です。場合によっては一方の訴えに明らかに理があるかもしれないし、両者の主張の間のどこかに真実があるかもしれない。それを徹底的に調べる作業を怠り、どちらからも距離を置いた無難な記事が両論併記型の「客観報道」で、それは公正な報道とは言えません。
高知新聞時代の2016年、四国電力伊方原発の再稼働に対する地元の不安の声を報じたところ、四電から「再稼働賛成の声をもっと載せるべきでは」「バランスを欠いている」という趣旨の抗議を受けたことがあります。でも、賛否角逐とも言えない状況で、両意見を等分に並べれば、地元の真実をむしろゆがめていることになる。担当者には「では御社の新しい商品やサービスを紹介する記事にも、否定的な意見を必ず載せるようにしますね」と言ってお引き取り願いました。
紙幅や放送時間、人的資源が限られるなか、どの問題を取り上げるか、どの程度の分量で扱うか、すべて報道機関の主体的判断です。選挙期間中に政党や候補者を均等に紹介したり、政府批判を避けたりといった「客観報道」もいまだ目立ちますが、責任をもって判断することを避け、苦情や訴訟のリスクに先回りして機械的な対応をしているだけに見えます。政権与党の政策の採点や、事実に反する主張への批判は、メディアに課せられた重要な役割なのに。
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コメントプラス 注目コメント試し読み 白川優子 国境なき医師団看護師・作家 視点 権力からの圧力だけでなく、組織内部の萎縮や自己検閲こそが調査報道を弱らせるという指摘は、メデ...
でも辺野古の件とか誰に圧力受けたわけでもなく誰に忖度するでもなく勝手にダンマリしちゃうんだ もし圧力感じてるならそいつらこそが紛れもなく権力者だってことじゃない?