早く冷やすor早く温めるには?「熱伝導の法則」を使って理系ライターがわかりやすく解説
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熱流束の解釈
熱流束=熱の伝わる速さ
と言いたいところですが、そう書いちゃうと間違えなのです。
先ほどの、あまり効かないカイロをたくさん持っている場合をイメージしましょう。カイロがたくさんあるから、1秒当たりにもらえる熱量は多い、つまり熱移動が速いととも言えますね。しかし、これは個数=伝熱面積で稼いでいるにすぎません。
カイロ一つ一つの熱流束が小さいけど、個数で稼いでいるから熱の移動は速いといったような状態もあるので、熱流束=熱の移動の速さとは言えないのです。
そこで本記事では、熱流束のことを「熱の移動の激しさ」と表現しています。熱流束=カイロの効き具合をイメージしましょう。
3.温度勾配という概念
勾配と言えば、坂のキツさのことをイメージしますよね?
坂のキツさは、「水平何m進むと標高が何m上がる」といった表し方をします。
温度勾配も同じで、標高のところが温度に変わるだけです。
何m進んで何m標高が高くなるか?の指標が坂の勾配、何m進んで何℃温度が変化するか?の指標が温度勾配。
3-1.標高or温度の変化は同じだけど…
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イラストをご覧下さい。
左側、坂の勾配に関して。
A.1000m進んで標高100m上る
B.100m進んで標高100m上る
A、Bどちらも標高差は100mですが、坂の勾配は明らかに違いますね。Bの方がキツイ坂。つまり標高の変化が激しいのです。
次に右側のイラスト、温度勾配に関して。
A.10cm進んで温度差が100℃
B.1cm進んで温度差が100℃
A、Bどちらも左端と右端の温度差は100度ですが、明らかにBの方が温度変化が激しいですね。Bの方が温度勾配が大きいといえます。
3-2.温度変化の激しさと熱の移動
熱伝導は温度差がある時に起こります。全く同じ温度なら熱の移動はありません。
熱の移動の激しさには、端から端までのトータル温度差ではなく進んだ距離当たりの温度変化が関係します。
端から端がものすごく長くトータルの温度差は大きくても、温度変化が緩やかなら熱の移動は激しくないのです。
逆に端から端までの温度差が小さくても、その端から端までが短いと、温度変化が激しいと熱の移動は速くなります。
イラストで、厚さ10cmで100℃差より、1cmという至近距離で100℃温度差がある方が熱の移動が速そうなのは想像できますね。
熱の移動の度合い(熱流束)は温度変化の激しさ(温度勾配)に比例するのです。
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