今回は「オスミウム」という元素について解説していきます。オスミウムは知名度が低い元素ではありますが、とても優れた特徴を持つ希少な金属です。オスミウムにしかできないこと、代替がない重要な物質と言えるでしょう。この記事では、オスミウムの性質や特徴、利用例等を化学に詳しいライターY.oBと一緒に解説していきます。

ライター/Y.oB(よぶ)

大学・大学院と合成化学を専攻した後、化学メーカーで研究職として勤務。有機合成で扱った経験があるオスミウムに詳しい化学ライター。

オスミウムとは何?

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オスミウムという元素をご存じでしょうか?この元素は理科や高校化学でもほとんど紹介されないほど影が薄い存在です。大学で化学を学んだ方も覚えてないかもしれません。しかしながら、オスミウムは特徴的な性質があり、代替のない元素です。 この章ではオスミウムの特徴や物理、化学的性質についてご紹介します。

オスミウムの特徴

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オスミウムは原子番号が76であり、元素記号がOsである遷移元素です。白金族元素に分類されています。主に白金鉱石に微量含まれており、非常に希少性の高い元素の一つ。 また、オスミウムは単体で産出する事ができる鉱物の一つです。これを元素鉱物と呼びます。合金で産出される場合はイリジウムとの合金であることが多い。

オスミウムの物理的な性質とは?

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オスミウムは最も密度の高い天然元素です。その密度は鉛の約2倍もあります。また、非常に硬く、しかし脆い金属です。さらには非常に高い融点(全元素中タングステン、レニウムに次いで3番目に高い)により、機械加工、形成、研究が困難な元素となっています。

オスミウムの化学的な性質とは?

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オスミウムは単体での用途はほぼなく、有名なのは四酸化オスミウムになります。四酸化オスミウムは電子顕微鏡で組織を染色する使用方法や、合成反応においてアルケンに2つのヒドロキシ基を付加する用途が有名です。染色の原理も炭素骨格中のアルケンに四酸化オスミウムが反応する事を利用しています。

オスミウム単体の毒性は低いとされていますが、四酸化オスミウムは毒性があり、揮発性のある化合物です。そして非常に高価な試薬ですので、触媒量で利用できるよう工夫されています。

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オスミウムの歴史と希少性について解説!

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加工が難しい物理的性質を持つ、非常に希少なオスミウムは誰がどのように発見したのでしょうか。また、地球上にどのくらい存在しているのでしょうか、そして地球上に満遍なく存在しているのでしょうか。鉱石を精製するには何が必要なのか。

この章ではオスミウムの歴史と地球上での産出場所や製造方法についてご紹介します。

オスミウムを発見したのは?

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オスミウムは1803年にイギリスのテナントによって、白金鉱石からイリジウムと共に発見されました。背景としてテナントはダイヤモンドとグラファイトが同じ炭素からできていることを証明した功績があります。 問題の白金鉱石ですが、王水に溶かすと黒色の物質が溶け残り、当時は溶け残りの正体をグラファイトだと考えられていました。しかしテナントはグラファイトではなく、別の金属であることがすぐに判明。

当時の研究の背景から黒色物質の研究を進め、オスミウムとイリジウムを同時に発見しました。

オスミウムの製造方法は?

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原料である銅やニッケルの電気製錬した後、陽極泥から非金属と金属を分離します。分離した金属を王水に溶解させようとすると、オスミウムやルテニウム等が溶解せずに残留。この残留物に酸化ナトリウムを反応させると、金属酸化物が生成されます。オスミウムの酸化物だけ揮発性を持つため、オスミウムを取り出すことができるのです。

オスミウムはどのくらい存在している?

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高い密度を持つため、大部分のオスミウムは地球深部(コア)に存在していると考えられています。採掘可能な地殻には平均で 0.0004 ppm (0.00000004%)しか含まれていません。また、満遍なく存在している訳ではなく、偏在しています。 主な産出場所は南アフリカ共和国、ロシア、北米です。

オスミウムだけでなく白金族元素の産出国も同じなので、覚えておきましょう。

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オスミウムの用途について解説!

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ここまでオスミウムの性質や歴史についてご紹介しましたが、それではオスミウムはどのように利用されているでしょうか。オスミウムは非常に加工しづらい特徴がありますが、それでも利用例は存在しています。そしてそれは代替がほぼないからです。 この章ではオスミウムの合金や化学反応等についてご紹介します

オスミウム合金とは?

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オスミウムは単体で産出される元素ではありますが、単体として利用する例はほぼありません。合金としての利用がほとんどになります。オスミウム合金の特徴は非常に耐食性が高く、硬度も非常に高い点です。 この硬度を利用して万年筆、楽器のピボット、電気スイッチの接点等の高い強度が求められる部位に使用されています。

オスミウムの化学反応とは?

オスミウムの化学反応とは?

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四酸化オスミウムのアルケンからジオールの反応が有名です。揮発性があり、毒性もあり、高価にも関わらず良く使用されています。それほど代替がないからです。

また、二重結合への反応性を利用して高分子材料の染色に利用しています。 本来、この反応はアルケンと同等量の高価なオスミウムが必要でした。しかし、再酸化剤を加えることで、反応で消費した四酸化オスミウムを再利用可能になりました。結果として触媒量まで使用量を減らす事ができます。

レニウムーオスミウム法とは?

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レニウム-オスミウム法とは隕石の年代測定に使用されている方法です。同位体の半減期を利用しています。オスミウム187には半減期が420億年のレニウム187が含まれており、この組成分析する事は年代を測定している事を同じです。 両元素とも鉄の多い鉱物に濃縮しているため、鉄隕石の年代測定に利用されています。

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オスミウムは希少で特異的で代替がない元素

オスミウムは地殻には極少量しか存在していません。そのため、オスミウムはかなり高価となっています。実験で使用するとなると少量でも良いような工夫が必要です。そして合金や化学反応、年代の測定もオスミウムの代替が少ない状況というのは、オスミウムの特徴を表しているでしょう。

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化学原子・元素理科

オスミウムとは一体何?用途や性質・毒性・染色・希少性などを現役研究員が5分でわかりやすく解説!

今回は「オスミウム」という元素について解説していきます。オスミウムは知名度が低い元素ではありますが、とても優れた特徴を持つ希少な金属です。オスミウムにしかできないこと、代替がない重要な物質と言えるでしょう。この記事では、オスミウムの性質や特徴、利用例等を化学に詳しいライターY.oBと一緒に解説していきます。

ライター/Y.oB(よぶ)

大学・大学院と合成化学を専攻した後、化学メーカーで研究職として勤務。有機合成で扱った経験があるオスミウムに詳しい化学ライター。

オスミウムとは何?

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オスミウムという元素をご存じでしょうか?この元素は理科や高校化学でもほとんど紹介されないほど影が薄い存在です。大学で化学を学んだ方も覚えてないかもしれません。しかしながら、オスミウムは特徴的な性質があり、代替のない元素です。 この章ではオスミウムの特徴や物理、化学的性質についてご紹介します。

オスミウムの特徴

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オスミウムは原子番号が76であり、元素記号がOsである遷移元素です。白金族元素に分類されています。主に白金鉱石に微量含まれており、非常に希少性の高い元素の一つ。 また、オスミウムは単体で産出する事ができる鉱物の一つです。これを元素鉱物と呼びます。合金で産出される場合はイリジウムとの合金であることが多い。

オスミウムの物理的な性質とは?

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オスミウムは最も密度の高い天然元素です。その密度は鉛の約2倍もあります。また、非常に硬く、しかし脆い金属です。さらには非常に高い融点(全元素中タングステン、レニウムに次いで3番目に高い)により、機械加工、形成、研究が困難な元素となっています。

オスミウムの化学的な性質とは?

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オスミウムは単体での用途はほぼなく、有名なのは四酸化オスミウムになります。四酸化オスミウムは電子顕微鏡で組織を染色する使用方法や、合成反応においてアルケンに2つのヒドロキシ基を付加する用途が有名です。染色の原理も炭素骨格中のアルケンに四酸化オスミウムが反応する事を利用しています。

オスミウム単体の毒性は低いとされていますが、四酸化オスミウムは毒性があり、揮発性のある化合物です。そして非常に高価な試薬ですので、触媒量で利用できるよう工夫されています。

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