今回は「流体力学」という学問について説明します。

「流体力学」は、実用性が高く、工学の広い分野で用いられている。工学を学ぶ上で、流体力学を学ぶことは避けて通れないでしょう。流体力学は、難しい学問だという印象を持たれることが多く、つまづいてしまうことも多い。そこで、今回は流体力学を学習する上で重要となるポイントをまとめた。

塾講師として物理を高校生に教えていた経験もある通りすがりのぺんぎん船長と一緒に解説していきます。

ライター/通りすがりのペンギン船長

現役理系大学生。環境工学、エネルギー工学を専攻しており、物理学も幅広く勉強している。塾講師として物理を高校生に教えていた経験から、物理の学習において、つまずきやすい点や勘違いしやすい点も熟知している。

流体力学とは?

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流体力学とは、流体の流れそのもの流体の中に置かれた物体にかかる力を、数式を用いて考察する学問ですよ。流体とは、空気といった液体および気体の総称です。物理学の他の分野と同様に、工学の世界では非常に実用性の高い学問として認識されていますよ

この記事では、流体力学をこれから学ぶという方に向けて流体力学の全体像学習におけるポイントを簡潔に説明していきますね。流体力学では、古典力学で登場する運動量や力学的エネルギーの概念を、より発展的に扱います。ですから、古典力学の理解に自信がない場合は、流体力学を学ぶ前に、古典力学を復習するところから始めるということがおすすめです。

また、余裕がある方は、流体力学と同時に伝熱学を学んでみるのも良いかもしれません。なぜなら、流体力学と伝熱学は互いに深い関係性があり、似ている公式や法則が多数登場するからです。自分のレベルにあったところからで良いので、流体力学の世界を楽しんでみましょう!

流体力学が役立つ場面

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ここでは、流体力学が役立つ場面をいくつか紹介します。飛行機新幹線は、流体である空気中を高速で通過しますよね。物体が流体中を高速で通過すると、大きな揚力抵抗力が生じます。実際、飛行機は揚力を利用して、空を飛んでいますよ。また、新幹線は車両の先端部をとがらせることで、車両にかかる空気抵抗を小さくしています。このような揚力や抵抗力の大きさの計算およびシミュレーションには流体力学の理論が用いられていますよ

また、流体力学を応用することで、気流など含む大気の状態を予測することもできます。このような技術は、気象大気汚染地球温暖化などの研究に用いられいるのです。流体力学は、水が関連する現象にも適応することができます。例えば、洪水の時に橋の橋脚にどの程度の力がかかるのかという計算は、流体力学を用いて行いますよ。他にもダム防潮堤の設計、配管の設計にも、流体力学が用いられています。このように、工学の非常に広い分野で、流体力学が用いられているのです

流体力学を学習する際のポイント

ここでは、流体力学を学習する上でポイントとなる事柄を、例を挙げながら紹介しますね。流体力学では、様々な用語や方程式が登場します。また、その方程式の多くが複雑な偏微分方程式で表現されていますよ。そのため、学習を開始して、いきなり挫折してしまったという方もいるかもしれません。ですが、以下のポイントを意識して学習することができれば、混乱することなく流体力学を学ぶことができるかと思います。

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用語の定義と方程式の意味を考えよう!

用語の定義と方程式の意味を考えよう!

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新しい用語や方程式を目にしたときは、必ず定義や意味を考えてみましょう。例えば、境界層という言葉の定義を考えてみますね。境界層は、粘性流れにおいて、静止物体近傍の粘性による影響を強く受ける層のことを指します。このとき、あわせて粘性流れの意味も考えてみましょう。粘性流れは、簡単に言うとドロドロとした流体の流れのことです。ただ、実際に存在する流体のほとんどは粘性を持っています

また、言葉を丸覚えするだけでは意味がありません具体例なども考えてみましょう。実際、大気のうち、地表面付近に存在する空気は摩擦の影響を受けやすくなっています。この領域のことを、大気境界層と言うのです。このように定義をきっちり理解し、具体例をあげることができるようになれば、十分でしょう。

方程式の場合は、各項や文字が何を意味しているかを考えるようにします。例えば、ベルヌーイの法則の場合、各項は位置水頭速度水頭圧力水頭と分類できますよ。ベルヌーイの法則は、流体力学におけるエネルギー保存則です。ですから、これらが位置エネルギー運動エネルギー圧力エネルギーに関連する値であることも想像できます。このように、方程式を言葉で表せるようになっていれば、公式を理解できていると言ってよいでしょう。

無次元数をおさえよう!

無次元数をおさえよう!

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無次元数は、言葉の通り、次元を持たない値です。単位をもたない数と解釈しても、概ね正しいと言えますよ。無次元数を目にしたら、必ずチェックするようにしましょう。無次元数には、2つの役割があります。1つ目は力学的相似性を保証すること、2つ目は物理現象を決定づけることです。レイノルズ数という無次元数を例に考えますね。

レイノルズ数が一致する幾何学的に相似な2つの流れにおいて、慣性力、粘性力、圧力などの力の比が一致します。つまり、レイノルズ数が一致する流れを用いて、本物の飛行機にかかる力を、模型の飛行機にかかる力から計算することができるのです。これが、力学的相似性を保証するということですよ。

また、レイノルズ数の大小で、流れの特徴がつかめるのです。レイノルズ数が小さい流れでは、粘性力が支配的な流れになります。一方、レイノルズ数が大きい流れでは、慣性力が支配的な流れになるのです。これが、無次元数の物理現象を決定づけるという役割に相当します。

境界条件を考えよう!

境界条件を考えよう!

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流体力学の問題では、微分方程式を解くことがあります。微分方程式を解くと、未知数が出てくるので、これを決定しなければなりません。このときに、役に立つのが境界条件です。有名な境界条件の一つにすべりなし条件というものがあります。ここでは、簡単にすべりなし条件を説明しますね。

粘性流れにおいて、物体と流体の境界面では、摩擦によって相対速度がゼロになるという条件がすべりなし条件です。図のような、クエット流れを考えます。クエット流れとは、ともに平行を保っている静止した板と等速度で動く板の間を、粘性流体が流れている様子を指しますよ。この流れでは、上側の板の近くでは、流体は板の速度に近づきます。また、下側の静止した板の近くでは、流体の速度はゼロに近づくのです。これがすべりなし条件ですよ。

ここで紹介したすべりなし条件を含む境界条件が、流体力学では頻繁に登場します。よく使う境界条件は、覚えておくようにしましょう

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流体シミュレーションソフトウェアを使ってみよう!

流体による流れの様子は、すでに確立された流体力学の基礎的な方程式と境界条件を利用して、偏微分方程式で表現できます。ですが、ほとんどの場合、この偏微分方程式を人の力で解くことはできません。このようなときに役立つのが、流体シミュレーションソフトウェアです。

流体シミュレーションソフトウェアを使うことで、コンピュータの力をかりて、様々な流れの様子を知ることができます乱流をはじめとして、電気や磁気の影響をうける流体化学変化や相変化を伴う流れなども計算することができますよ。

流体力学を学ぶ意義

流体力学は、工学の世界では、頻繁に登場する学問分野です。したがって、工学を学ぶ上で、流体力学は必ず理解しなければならないと言ってもよいでしょう。難しい学問分野なので、挫折しそうになるかもしれません。ですが、理解できるようになると、問題を解くことが楽しくなってくるような学問でもあります。

ラジコンやドローンの設計にも役立ちますので、趣味につながってくる方もいるでしょう。ぜひ、この記事をきっかけに、流体力学を学んでみてください。

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流体力学物理理科

「流体力学」はどんな学問?理系学生ライターがわかりやすく解説

今回は「流体力学」という学問について説明します。

「流体力学」は、実用性が高く、工学の広い分野で用いられている。工学を学ぶ上で、流体力学を学ぶことは避けて通れないでしょう。流体力学は、難しい学問だという印象を持たれることが多く、つまづいてしまうことも多い。そこで、今回は流体力学を学習する上で重要となるポイントをまとめた。

塾講師として物理を高校生に教えていた経験もある通りすがりのぺんぎん船長と一緒に解説していきます。

ライター/通りすがりのペンギン船長

現役理系大学生。環境工学、エネルギー工学を専攻しており、物理学も幅広く勉強している。塾講師として物理を高校生に教えていた経験から、物理の学習において、つまずきやすい点や勘違いしやすい点も熟知している。

流体力学とは?

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流体力学とは、流体の流れそのもの流体の中に置かれた物体にかかる力を、数式を用いて考察する学問ですよ。流体とは、空気といった液体および気体の総称です。物理学の他の分野と同様に、工学の世界では非常に実用性の高い学問として認識されていますよ

この記事では、流体力学をこれから学ぶという方に向けて流体力学の全体像学習におけるポイントを簡潔に説明していきますね。流体力学では、古典力学で登場する運動量や力学的エネルギーの概念を、より発展的に扱います。ですから、古典力学の理解に自信がない場合は、流体力学を学ぶ前に、古典力学を復習するところから始めるということがおすすめです。

また、余裕がある方は、流体力学と同時に伝熱学を学んでみるのも良いかもしれません。なぜなら、流体力学と伝熱学は互いに深い関係性があり、似ている公式や法則が多数登場するからです。自分のレベルにあったところからで良いので、流体力学の世界を楽しんでみましょう!

流体力学が役立つ場面

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ここでは、流体力学が役立つ場面をいくつか紹介します。飛行機新幹線は、流体である空気中を高速で通過しますよね。物体が流体中を高速で通過すると、大きな揚力抵抗力が生じます。実際、飛行機は揚力を利用して、空を飛んでいますよ。また、新幹線は車両の先端部をとがらせることで、車両にかかる空気抵抗を小さくしています。このような揚力や抵抗力の大きさの計算およびシミュレーションには流体力学の理論が用いられていますよ

また、流体力学を応用することで、気流など含む大気の状態を予測することもできます。このような技術は、気象大気汚染地球温暖化などの研究に用いられいるのです。流体力学は、水が関連する現象にも適応することができます。例えば、洪水の時に橋の橋脚にどの程度の力がかかるのかという計算は、流体力学を用いて行いますよ。他にもダム防潮堤の設計、配管の設計にも、流体力学が用いられています。このように、工学の非常に広い分野で、流体力学が用いられているのです

流体力学を学習する際のポイント

ここでは、流体力学を学習する上でポイントとなる事柄を、例を挙げながら紹介しますね。流体力学では、様々な用語や方程式が登場します。また、その方程式の多くが複雑な偏微分方程式で表現されていますよ。そのため、学習を開始して、いきなり挫折してしまったという方もいるかもしれません。ですが、以下のポイントを意識して学習することができれば、混乱することなく流体力学を学ぶことができるかと思います。

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