『マクロス』に連なる、不遇の打ち切り作『超時空騎団サザンクロス』 封印作品となった理由
海外での展開も終了、ほぼ封印状態に

『サザンクロス』の知名度が低い原因としては、再放送があまり行われていない点があります。これは、制作を担当したタツノコプロと広告代理店のビッグウエストが、『マクロス』の権利を巡って係争状態に陥ってしまったためです。現在、『サザンクロス』の権利はデザインと原作はタツノコプロダクションが、放映権はビックウエストが所有している状況です。
このような状況から再放送は難しく、「封印作品」に近い状況となっています。2000年に「超時空騎団サザンクロス DVD PERFECT COLLECTION」の発売にこぎつけた関係者の苦労がしのばれます。
なお、海外では『マクロス』や『機甲創世記モスピーダ』とともにハーモニーゴールド USA社がタツノコプロと契約し、同じ作品世界の違う時代を扱ったという設定のロボットアニメ大河シリーズ「ロボテック」の「第二世代編」として改変・再編集されて放送され、非常に高い人気を獲得しています。むしろ、海外の方が知名度は高い作品といえるでしょう。
しかしながらハーモニーゴールド USAが所有していた「ロボテック」の国際商標権は、2021年にタツノコプロに返還されたため、海外での関連商品は絶版となっています。国内でも国外でも展開が難しい状況となった『サザンクロス』はまさに不遇の作品といえるでしょう。
日本国内でも、『サザンクロス』の関連商品は主人公側の巨大ロボットが商品化されていないためそれほど多くないのですが、ひとつ大きなインパクトを持つ製品があります。それが有井製作所(現:マイクロエース)より発売されていた、キャラクタープラモデル「G.M.P ラーナ少尉」です。
ラーナが装備している軽甲冑「アーミング・ダブレット」を外すと、素肌が丸出しになる仕組みとなっており、ブリスターパックの台紙には、「ロリコンを採り入れたボディ(前後)」という少々意味不明なキャッチフレーズが添えられています。
さまざまな問題からあまり語られない『サザンクロス』ですが、オープニングの「星のデジャ・ブー」とエンディングの「約束」(共に歌は鹿取洋子)は名曲です。劇中歌の「STAR DUST MEMORY」は影山ヒロノブ氏のアニメソングデビュー曲でもあり、富沢美知恵さんや日高のり子さんの初期の楽曲も作中で使用されています。サウンドトラックのCDは高騰しているため簡単には手を出せない上に、日高のり子さんの「いのちのはな・生命の花 /(乙女達)」は収録されていませんでした。いつかまた、自由に『サザンクロス』の名曲たちを楽しめる日が来るといいのですが。
(早川清一朗)






