桐島、部活やめるってよ

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劇場公開日:2012年8月11日 103分

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解説・あらすじ

早稲田大学在学中に小説家デビューし、第22回小説すばる新人賞を受賞した朝井リョウの同名小説を、「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」の吉田大八監督が映画化した青春群像劇。田舎町の県立高校で映画部に所属する前田涼也は、クラスの中では静かで目立たない、最下層に位置する存在。監督作品がコンクールで表彰されても、クラスメイトには相手にしてもらえなかった。そんなある日、バレー部のキャプテンを務める桐島が突然部活を辞めたことをきっかけに、各部やクラスの人間関係に徐々に歪みが広がりはじめ、それまで存在していた校内のヒエラルキーが崩壊していく。主人公・前田役に神木隆之介が扮するほか、前田があこがれるバトミントン部のカスミを「告白」の橋本愛、前田同様に目立たない存在の吹奏楽部員・亜矢を大後寿々花が演じる。第36回日本アカデミー賞で最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀編集賞の3部門を受賞した。

キャスト

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スタッフ

監督

製作指揮

製作

エグゼクティブプロデューサー

Coエグゼクティブプロデューサー

プロデュース

プロデューサー

原作

脚本

撮影

照明

録音

美術

装飾

編集

VFXスーパーバイザー

音楽プロデューサー

音楽

主題歌

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作品データ

製作年 2012年
製作国 日本
配給 ショウゲート
劇場公開日 2012年8月11日
上映時間 103分
映倫区分 G

映画レビュー

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持つもの・持たざるもの。

ネタバレ注意

片想いから、醒めるとき(塚本監督の「鉄男」が効いてます!)

観終わってもなお、(予想通り)謎は残る。ホラーではないので、桐島は出てこない。桐島とは、一体どんな人物?ということをさておいても。 バドミントン部のエースは、なぜチャラけた帰宅部と付き合っているのか。野球部に籍を置きつつ帰宅部とつるむ彼は、なぜ性格悪のケバい彼女と付き合っているのか。…いや、実は彼らは付き合っていないのかもしれない。交際はチャラ男とケバ子の思い込みに過ぎず、エースは「面倒だから」、(野球部)は踏み出せないから、だらだらと相手に合わせているだけ、なのかもしれない。 そこまで考え、はたと気づいた。彼らは皆、片想い=思い込みの壮大なループの中にいる。自分の望みはおおむね満たされている、特段の不満はない、…はず。そんな一見整った世界が、桐島の不在で歪み、崩れ始めた。 「自分は所詮、この程度」「私は、アイツらとは違う」「自分には、やるべきことがある」…。「〜にきまっている」「〜しなければならない」は、日々の迷いを減らしてくれるが、思考停止に繋がり、自分の行動範囲を狭めてしまう。(毎日着るものに悩まなくていい制服が、気楽ながら煩わしいのと似ている。)当たり前と思っていたあれこれは、本当にその通りなのか? 見たいものだけを見ていないか? 幻想が崩れ、傷を負うのを恐れず、今に疑問を持ち、見ないふりをやめることが、「一歩踏み出す」ことにつながる。…とはいえ、繰り返される日常の中でそこに辿り着くのは、なかなか容易ではない。 塚本晋也監督の「鉄男」の使い方が効いている。映画部の彼は、モール内のシネコンで思いがけない出会いをする。二人が観ていたのが「鉄男」、というだけでもニヤリだが、敢えてあのシーンを切り取るとは! そんな彼が傾倒するゾンビ映画が、白人社会のマイノリティー差別(迫害)を暗喩していたことは、いまや自明のこと。ゾンビや近未来SFの自主映画制作が、作り手の想いを映し出す点は、「虹の女神」を思い起こさせる。にしても、本作中映画のハイライトは凄みがある。ここに辿り着いてよかった、という気にさせてくれた。一方、前半で延々と繰り返される「金曜日」のリフレーミングは、少々くどい。群像劇を盛り上げるため必要とわかっていても、焦らすのを通り越し、物語が必要以上にもたつく気がした。切り取り方を工夫すれば、一、二回は減らせたのではないか、と今でも思う。 殺伐とした物語に、前に踏み出し続ける野球部部長の佇まいと、踏み出しかけた映画部の遠慮がちな笑顔が、一筋の風を吹き込んでくれる。カッコ悪いことは、かっこいい。文字にすると、とたんに野暮になるけれど。

高校生あるある×視線の映画👀

青春とは、視線を交流して交錯して交信して交友して交代して交際して絶交して交換して交感して交歓します 作中の登場人物たちは須く、誰かを見て、何かを見つめています 彼らの先には何故かいつも桐島がいて、観客の目からはそれが不思議でなりません もしかしたら、作者が桐島を描かなかったのは描けなかったからなのかもしれません 作者は桐島を極めて空想上のキャラクターであり、限りなく想像上の人物として描いたとすれば、スクールカーストそれ自体も共同体の想像の産物として解釈することも出来なくはないはずです ともすれば、桐島の喪失における想像上のスクールカーストの崩壊が彼らのリアルなアイデンティティの崩壊にも直結したとする拡大解釈も、理解出来なくはないと言えるのではないでしょうか? 因みに、テロップは曜日ではなく人物名だといけないのでしょうか?どうしても曜日テロップが繰り返されるのが違和感あって...

心を抉る青春群像劇

現代の高校生が抱く漠然とした不安感、モヤモヤした言語化できないストレスが、桐島という生徒の不在によって徐々に顕在化していく姿を描いた青春群像劇。 前半では1つのシークエンスを異なる視点から何度も描き、それがラストに向けて収斂していく構成が素晴らしい。登場人物の一人一人がすごくリアルで、神木隆之介、橋本愛、大後寿々花を初めとする若手俳優陣も皆それぞれに好演でした。東出昌大、山本美月、松岡茉優、清水くるみ、前野朋哉、太賀(現・仲野太賀)などもここから出世していったわけで、今となってはなんとも感慨深いですね。

映画評論

格差社会の縮図としての高校生活を冷酷かつリアルにすくいとった作品

一見、穏やかな週末の金曜日、バレーボール部のキャプテンで学内の人気者の桐島が部活をやめたというニュースが学校内を駆け巡る。桐島とは誰なのか。映画は、その金曜日のエピソードを、キューブリックの「現金に体を張れ」以来、お馴染みとなった、主...

インタビュー

19歳にして本格派、神木隆之介がたどり着いた境地

いつの間に見る者の心をこんなにざわつかせる役者になったのだろう。神木隆之介は"成長期"などという枠に収まりきらない変貌を遂げ続ける。連続ドラマから映画にもなった「SPEC」で、クールを通り越して爽やかさすら感じさせる笑みをたたえながら...

関連ニュース

受賞歴

第36回 日本アカデミー賞(2013年)

受賞

最優秀作品賞
最優秀監督賞 吉田大八
優秀脚本賞 喜安浩平
優秀脚本賞 吉田大八
最優秀編集賞 日下部元孝
新人俳優賞 橋本愛
新人俳優賞 東出昌大
話題賞 作品部門

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