特集
大阪ビル放火
2021年12月17日、大阪市の繁華街「北新地」の雑居ビルで火災が発生し、容疑者を含む27人が死亡しました。
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2024/12/10 05:08
2021年12月17日午前10時20分ごろ、大阪市北区曽根崎新地1の雑居ビルで、「4階が燃えている」と多数の通行人らから119番が入った。4階にある心療内科の医療機関の一部が燃え、約30分後にほぼ消し止められた。犠牲者は26人にのぼり、容疑者を含め、院内から心肺停止状態で救急搬送された27人全員が死亡した。
放火容疑などで捜査本部
捜査関係者によると、クリニックの患者で60代の男性が、可燃性の液体入りの紙袋を院内で持ち歩いていたことが判明。この紙袋を暖房器具付近に置き、紙袋を蹴った直後に炎が上がったとの複数の目撃情報がある。漏れ出した液体に引火したとみられ、この男性も救急搬送されたとされる。府警は被害者の身元確認を急ぐとともに、現住建造物等放火と殺人の疑いで天満署に捜査本部を設置した。
府警や大阪市消防局などによると、クリニック約80平方メートルのうち焼損面積は約25平方メートルにとどまったが、4階周辺にいたとみられる男性17人、女性11人の計28人が巻き込まれた。ビルの非常階段とエレベーターは1カ所ずつで、大半が逃げ遅れて煙を吸い込んだことに伴う一酸化炭素中毒死の可能性がある。
クリニックで何が?
雑居ビルは築51年で鉄骨鉄筋コンクリート造りの8階建て(延べ約600平方メートル)。4階はクリニックだけが入り、他のフロアにはネイルサロンや洋品店、カフェが入居している。大阪府やクリニックのホームページなどによると、クリニックは専門医が心療内科や精神科、内科の診察をしており、計約600人の患者がいる。17日午前10時から診察が始まっていたとみられ、金曜のこの日は職場復帰を目指す患者らを支援するプログラムも開かれていたとみられる。「リワークプログラム」と呼ばれ、毎週金曜に20人前後が参加していたとの情報がある。
61歳容疑者死亡、究明困難に
事件で、意識不明の重体だった61歳の容疑者=職業不詳=が30日夜、大阪市内の病院で死亡した。大阪府警が発表した。煙を吸い込んだことに伴う重度の一酸化炭素(CO)中毒が死因とみられる。容疑者への取り調べが不可能になったことで、事件の真相究明は極めて困難になる。
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