特集
特派員発 世界は今
世界各地に駐在する特派員が、ほかでは読めないニュースや話題をお届け。ユニークな切り口のコラムもお楽しみください。
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「代表を守れ」 走った議員秘書 韓国戒厳令で民主主義守った与野党
2024/12/11 19:08深掘り 2324文字尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が「非常戒厳」を宣布し、国会が約2時間半後に解除要求決議をした3日深夜から4日未明の「事件」から11日で約1週間。与野党国会議員や秘書らの迅速な対応がなければ、混乱がより長期化しかねない「危機一髪」の状況だったことが、当事者たちの証言から改めて浮かび上がった。 「韓
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「人を傷つけたくない」 シリアの子供が見た「悪い大人たちの戦争」
2024/12/9 15:30 1723文字2011年から内戦が続くシリアの情勢が目まぐるしく動いている。私(篠田)は、アサド政権、反体制派、過激派組織「イスラム国」(IS)などが勢力争いを繰り広げていた17年にシリア入りし、現地の状況を取材した。市民は内戦をどう受け止め、何を望んでいたのか。 当時の取材日記をひもとき、シリアの人々の思いを
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ガザ市民の日記
再びパンが消えた 紛争下2年目、迫る飢餓 「停戦は夢のまた夢」
2024/12/4 08:00 1722文字イスラエル軍とパレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスの戦闘は、2年目に入ったが、終息のめどは立っていない。ガザ中部デルバラーで避難生活を送る高校教師、アシュラフ・ソラーニさん(49)にとって、深刻な問題は主食のパンが手に入らないことだ。レバノンでは停戦が実現したが、ガザの人々は戦渦の極限状態
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妊娠中と言ってはいけない インドの人たちが恐れる「悪意の目」
2024/12/1 06:00 1658文字「妊娠していると言わない方がいい」。毎日新聞ニューデリー支局助手のカリル・ハシミさん(38)に忠告されたのは、妊娠4カ月の3月下旬に取材先の自宅を訪ねたときのことだった。 つわりによる吐き気に悩まされ、大好きなインド料理を食べられなくなっていた。取材相手に夕食を食べていかないかと誘われたので、正直
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白紙運動2年 中国社会に広がる不安 発端の地・ウルムチを歩くと…
2024/11/28 18:38 1714文字中国の若者たちが新型コロナウイルスを徹底的に封じ込める「ゼロコロナ」政策などに抗議した「白紙運動」から11月末で2年。社会はどう変わったのか。ロックダウン(都市封鎖)下の火災で多くの死者を出したことが中国全土で反発を呼び、白紙運動のきっかけとなった新疆ウイグル自治区ウルムチを訪れてみた。 少数民族
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G20サミット、鍵握るグローバルサウス 米国との「溝」狙う中国
2024/11/19 19:54深掘り 1566文字ブラジルで開かれている主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)は18日、初日の討議を終えた。議論や首脳宣言では、来年まで4年連続で議長国を務めるグローバルサウス(新興・途上国)の主張も色濃く反映された。「米国第一主義」を掲げるトランプ前米大統領の返り咲きが決まり、国際協調の危機が指摘される中、
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米中「対話途絶の恐れ」 中国識者、トランプ政権を分析
2024/11/17 05:30 2991文字米国のトランプ次期大統領の下で米中関係はどうなるのか。世界が注視するこの課題について、中国側の視点ではどう映っているのか。米中関係に詳しい清華大戦略・安全研究センター主任、達巍教授の分析を聞いた。 ◇米中関係は急激に悪化も ――米中関係の行方をどう見ますか。 ◆トランプ氏の勝利による負の影響は避け
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東南アジア探訪記
ほほ笑みの国のタブーに挑む
2024/11/16 05:00政治プレミア 2289文字どんな面白い話で笑わせてくれるのだろう、いつもの際どいジョークが飛び出すのだろうか――。満員の観客が見つめる先にいるのは、タイで国民的な人気を誇るコメディアンのウドム・テーパーニット氏(56)だ。マイク1本を手にウイットに富んだ話術で観客を引き込む。スタンダップコメディーの第一人者で、タイ社会に色
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「大接戦」と報じたのにトランプ氏圧勝 どこに誤算?担当記者の反省
2024/11/12 11:57 2331文字米大統領選は共和党のトランプ次期大統領の圧勝に終わった。担当記者として世論調査に基づき「大接戦」と報じてきたが、蓋(ふた)を開けてみれば、予想よりも早く決着がついた。どこに誤算があったのか。反省を込めて振り返る。 「フィラデルフィアで大規模な不正行為の話がたくさんある」。トランプ氏がソーシャルメデ
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「壊滅的」 支持基盤侵食された米民主党、敗北の“根源的”原因
2024/11/7 19:57深掘り 1606文字5日投開票の米大統領選は、共和党のトランプ前大統領が民主党のハリス副大統領を破って当選を確実にした。両党の勝敗を分けたものは何だったのか。また今後の戦略はどのようなものか。 「壊滅的な敗北だ」。敗れた民主党のハリス副大統領の陣営幹部は6日、こう嘆いた。 今回は激戦州で競り負けただけでなく、民主党優
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「トランプ大統領」でウクライナ戦線はどう変わる? 専門家の見方
2024/11/7 12:06 3209文字米大統領選でトランプ前大統領が当選を確実にした。トランプ氏はロシアとの交渉によるウクライナの早期停戦や支援の縮小を掲げている。選挙結果はウクライナの戦争にどんな影響を与えるのか。キーウ(キエフ)経済学院(KSE)のティモフィー・ミロバノフ学長に聞いた。 ◇戦況はロシアに有利 ――米大統領選でトラン
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ベネズエラ野党が「勝利」を証明した奇策 民主主義回復への渇望示す
2024/11/1 05:30 1805文字南米ベネズエラ大統領選は7月末、独裁色を強める反米左派マドゥロ大統領の「当選」を選挙管理委員会が発表した。しかし野党側はマドゥロ政権側が運営する投開票システムを逆に利用し、野党の「勝利」を国際社会に物証とともに示した。欧州連合(EU)欧州議会は10月下旬、優れた人権活動をたたえる「サハロフ賞」を野
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「幸せになりたい」 タイに移り住む中国人LGBTQの“リベンジ”
2024/10/29 05:00 3348文字9月上旬、バンコク中心部にそびえ立つ築浅のコンドミニアムで内覧会が開かれた。集まったのは中高年の中国人男性2人。投資用の物件探しかと思いきや、実はそうではなかった。 35階建てのコンドミニアムは白を基調としたモダンな外観が目を引く。中層階にあるプールに進むと、参加者のジョー・ジョーさん(55)はパ
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欧州深層
宇宙を狙うルクセンブルクの国家戦略 日本企業も進出
2024/10/26 05:00政治プレミア 2260文字ルクセンブルクの首都ルクセンブルク市で7月、日本の宇宙ベンチャー「ispace(アイスペース)」(東京都)の記者会見が開かれた。同社の民間月面探査プログラム「HAKUTO―R」ミッション2で使用する、月面探査車「TENACIOUS(テネシアス)」のお披露目会だ。 アイスペースは2010年に設立され
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金日成氏のルーツは韓国? 波紋呼んだ「本貫は全州金氏説」
2024/10/19 18:00動画あり 2334文字その墓は、まるで古代の円墳のようだ。直径は約4メートル。向かって右側に墓碑がそそり立ち、上部には竜の彫り物。周囲ににらみを利かせているかに見える。 ここは韓国南西部にある古都・全州(チョンジュ)。首都ソウルからは高速鉄道を使えば2時間もかからない。朝鮮伝統様式の住居が並び、日本人観光客にも人気だ。
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ミスター・デモクラシーに聞く 民主主義退潮と「もしトラ」の危険性
2024/10/18 07:00 3770文字米大統領選まで残り2週間あまりとなった。民主主義研究の世界的権威で「ミスター・デモクラシー」とも呼ばれる米スタンフォード大のラリー・ダイアモンド教授は、世界的な民主主義退潮の流れが続くのか、反転をもたらすのか、この選挙が大きな影響を与えると指摘する。日本でも総選挙を控える中、2024年の世界や米国
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公文書で巡る英国史
青と赤の光、三角すいの物体…UFOの存在に迫った英政府、担当官も
2024/10/16 10:30 1813文字UFO(未確認飛行物体)は地球に来ているのか。地球外生命体は存在するのか。英ロンドンの英国立公文書館(The National Archives)には、その可能性を国防省が真剣に調べていた「証拠」文書が保管されている。英政府は何を知り、何を探っていたのか。今なお残る謎を追った。この記事は3回シリー
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「ここは地獄。でも抜け出せない」 史上最悪の麻薬にむしばまれた町
2024/10/15 07:00 2634文字フェルトペンのキャップほどの小さな容器に、麻薬性鎮痛剤「オピオイド」の一種でケシを原料とする「ヘロイン」と、覚醒剤「メタンフェタミン」の粉末が少量ずつ入っていた。そこに数滴の滅菌水を加え、慣れた手つきで混ぜ合わせると、二つの薬物は液体状に変わった。 米東部ペンシルベニア州フィラデルフィア市にある薬
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1割のエラーを「容認」 民間人を犠牲にするイスラエルのAI兵器
2024/10/14 05:00 1602文字高度な技術で知られるイスラエルは、パレスチナ自治区ガザ地区の戦闘で、人工知能(AI)を搭載した武器を使用している。意思決定を迅速化し、攻撃の正確性などを高めるためだ。だが有識者らは、かえって民間人の犠牲を拡大させていると指摘する。 ※関連記事ありますガザで4000人の子供が手足切断 イスラエルが使
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越境禁止は逆効果? 仕事を失い、過激化 西岸のパレスチナ人たち
2024/10/8 19:01 1292文字パレスチナ自治区ヨルダン川西岸で分離壁の違法越境が相次いでいるのは、ガザ地区の戦闘を機にイスラエル側での労働が禁じられ、西岸の失業率が急速に高まったことが背景にある。 経済の悪化は住民の敵意を増幅させかねない。専門家は「パレスチナ人の越境禁止は治安対策にもかかわらず、むしろ治安上のリスクを高めてい
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