連載
社説
社説は日々、論説委員が議論を交わして練り上げます。出来事のふり返りにも活用してください。
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能登地震被災地で豪雨 復興止めぬ支援を全力で
2024/9/25 02:07 847文字地震で傷ついた地域が、無情にも豪雨に襲われた。度重なる苦難に見舞われた被災者の支援に全力を挙げなければならない。 能登半島北部で記録的な大雨が降った。元日に起きた地震で甚大な被害を受けたばかりだ。 秋雨前線が台風の影響も受けて活発化し、線状降水帯が発生した。大雨特別警報が丸1日近くにわたって出され
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自民総裁選と外交・安保 地に足着いた議論足りぬ
2024/9/25 02:07 817文字隣国と安定的な関係を築くことは国益にかなうはずだが、目に付くのは強硬な姿勢ばかりだ。地に足の着いた議論が足りない。 自民党総裁選では、中国を念頭に安全保障を巡る議論が先鋭化している。石破茂元幹事長は、アジア版NATO(北大西洋条約機構)の創設に意欲を示す。高市早苗経済安全保障担当相は、非核三原則の
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立憲新代表に野田氏 政権担い得る力量示す時
2024/9/24 02:03 847文字立憲民主党の新代表に野田佳彦元首相が選出された。政権に批判的な民意の受け皿になることができるか。野党第1党の党首として力量が問われる。 上位2人による決選投票で枝野幸男前代表を破った。最年少の泉健太代表が3位、衆院当選1回の吉田晴美氏は4位に終わった。 同時期に実施されている自民党総裁選では、派閥
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米4年半ぶりの利下げ 政策転換の影響に注視を
2024/9/24 02:03 846文字景気後退を回避しつつ、インフレの再燃も防げるか。米経済が正念場を迎えている。 米連邦準備制度理事会(FRB)が約4年半ぶりの利下げに踏み切った。政策金利を通常の2倍に当たる0・5%引き下げ、年4・75~5・0%にすると決めた。金融政策の軸足を従来のインフレ抑制から景気下支えに転換するものである。
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党首選の論点 物価高と経済政策 その場しのぎから脱却を
2024/9/23 02:00 855文字場当たり的な財政出動を繰り返しても、物価高に苦しむ国民の生活は立て直せない。 食品の値上げは続き、10月は約3000品目にも及ぶ見通しだ。物価上昇を差し引いた実質賃金は6月から2カ月連続で前年比プラスに浮上したが、ボーナスの増加という一時的な要因が大きい。 岸田文雄首相は、ガソリン代や電気・ガス料
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知床沖事故で社長逮捕 ずさん運航の責任解明を
2024/9/23 02:00 863文字冷たい海に投げ出された乗客の絶望と無念さは、察するに余りある。捜査を尽くし、責任の所在を明確にしなければならない。 北海道の知床半島沖で2022年4月、26人を乗せた観光船が沈没した事故で、運航会社の桂田精一社長が業務上過失致死容疑などで逮捕された。 荒天が予想されたにもかかわらず、出航を見合わせ
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党首選の論点 少子化対策 難題直視した議論足りぬ
2024/9/22 02:01 850文字歯止めがかからない少子化は、日本にとって最大の懸案だ。だが論戦は低調で、難題に向き合う覚悟が見えてこない。 退任する岸田文雄首相は、政権の成果の一つとして「異次元の少子化対策」を挙げた。児童手当の拡充などに3年間で3・6兆円を投じる。 ただ、財源確保に課題が残る。医療・介護・福祉分野の歳出削減で1
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大谷選手の50-50超え 野球の可能性また広げた
2024/9/22 02:01 851文字「50本塁打、50盗塁」という米大リーグ史上初の偉業を成し遂げた。スーパースターと呼ぶにふさわしい快挙だ。 ドジャースの大谷翔平選手が19日のマーリンズ戦で3打席連続本塁打と2盗塁をマークし、前人未到の大記録を打ち立てた。 プロの世界では、長距離打者としてのパワーと盗塁を決めるスピードを併せ持つ選
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兵庫県知事への不信任 自らを省みて身を引く時
2024/9/21 02:01 858文字県民の代表に不信任を突きつけられた事実は重い。県政の混乱を招いた責任を自覚し、自ら身を引くべきだ。 パワーハラスメントなどの疑惑を文書で告発された斎藤元彦・兵庫県知事への不信任決議が県議会で可決された。 県議会の調査特別委員会(百条委)で明らかになった事実を踏まえた全会一致での決議である。 発端は
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レバノンで連日の爆発 民間人殺傷は許されない
2024/9/21 02:00 840文字街中のにぎわいを爆音が引き裂き、叫び声が響いた。血だらけの負傷者が搬送され、野戦病院が設置される。さながら地獄絵だ。 レバノン各地で2日続けて、多数のポケットベルや無線機(トランシーバー)が爆発した。子どもを含む計30人以上が死亡し、負傷者は3000人を上回った。 いずれの機器も、レバノンのイスラ
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中国で日本人男児刺殺 凶行許した責任は重大だ
2024/9/20 02:01 878文字痛ましい事件に強い憤りを覚える。なぜ凶行を防ぐことができなかったのか。中国政府は詳細な事実関係を公表し、再発防止策を徹底すべきだ。 中国広東省深圳市で日本人学校に登校中だった10歳の男児が刃物で刺され、死亡した。地元警察は44歳の男性を拘束した。 中国外務省報道官は「調査中」と述べるにとどめ、事件
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党首選の論点 強まる「原発回帰」 負の側面語らぬ思考停止
2024/9/20 02:01 824文字日本のエネルギー政策が転換点を迎えている。脱炭素と電力の安定供給を両立させるための道筋を描く必要がある。 2011年3月の東京電力福島第1原発の事故以降、政府は「脱・原発依存」を掲げてきた。ところが、岸田文雄首相は国民的な議論も経ないまま「原発回帰」にかじを切った。 ロシアのウクライナ侵攻を背景と
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NHKで不適切発言 反省し自主守る手立てを
2024/9/19 02:03 857文字外国人スタッフによる番組中の不適切な発言を防げなかったNHKの責任は重大だ。 ラジオ国際放送の中国語ニュースで、中国籍の外部スタッフが突然、沖縄県の尖閣諸島について「古くから中国の領土」と述べた。原稿にはない内容だった。 日本政府は、尖閣諸島は固有の領土で、中国との間に領有権の問題は存在しないとの
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15年ぶり公明代表交代 存在感を取り戻せるのか
2024/9/19 02:03 846文字国際情勢が厳しさを増す中、自民党との連立を維持しつつ、「平和の党」としての存在感を取り戻すことができるかが問われる。 公明党の代表選が告示された。山口那津男代表は出馬せず、唯一立候補を届け出た石井啓一幹事長が事実上、新代表に決まった。 28日の党大会で正式決定し、15年ぶりの交代となる。新代表の就
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党首選の論点 選択的夫婦別姓 人権意識が問われている
2024/9/18 02:01 829文字夫婦が同じ姓になるか、それぞれ婚姻前の姓を名乗るかを選べる選択的夫婦別姓制度の導入が、自民党総裁選の争点になっている。 小泉進次郎元環境相が出馬表明の際に公約に掲げ、1年以内に実現すると述べたのをきっかけに、論戦が活発化した。 候補者間で賛否は分かれる。河野太郎デジタル相らは導入に賛成し、高市早苗
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外苑再開発の見直し案 都は十分に審査すべきだ
2024/9/18 02:00 863文字東京・明治神宮外苑の再開発計画について事業者側が見直し案をまとめ、東京都に報告した。問題になっている樹木の伐採などに関する内容だ。 従来の計画から大幅な変更はなかった。問題点がどこまで改善されたのか。都の環境影響評価(アセスメント)審議会による十分な審査を求める。 再開発計画は、神宮球場と秩父宮ラ
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ドイツ急進右派の伸長 広がる排外主義を憂える
2024/9/17 02:01 857文字欧州で極右勢力の台頭が続く。第二次大戦後、ナチスとの決別を誓ったドイツにもその波が押し寄せている。 独東部テューリンゲンの州議会選で、急進右派「ドイツのための選択肢(AfD)」が3割超の票を得て第1党になった。急進右派が州議会最大勢力となるのは、戦後初めてだ。東部ザクセン州では第2党となった。今年
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公害の補償法50年 救済終わらぬ現実直視を
2024/9/17 02:01 831文字今も公害による健康被害で苦しんでいる人たちがいる。目を背けることがあってはならない。 公害健康被害補償法が施行されてから今月で50年となった。公害病患者と認定された人に医療費や生活費などを支給する制度だ。 1970年代前半、水俣病、新潟水俣病、イタイイタイ病、四日市ぜんそくの四大公害裁判で、いずれ
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一力本因坊が世界戦V 囲碁の魅力広げる契機に
2024/9/16 02:00 856文字囲碁の主要な世界戦における19年ぶりの日本勢の優勝である。囲碁界の悲願が達成された。 一力遼本因坊が、中国・上海での「応氏杯世界選手権」決勝で、中国の謝科九段を破った。 5歳から囲碁を始めた。洪清泉四段が主宰し、多くのプロ棋士を輩出してきた「洪道場」で研さんを積み、中学1年でプロになった。現在は国
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党首選の論点 解雇規制の緩和 働き手の権利侵さないか
2024/9/16 02:00 856文字働き手の声に耳を傾けた上で打ち出した政策なのか。長く労使が対立してきた難題である。慎重に議論すべきだ。 自民党総裁選の論点に、企業が従業員を解雇する際の規制緩和が浮上した。小泉進次郎元環境相が出馬表明時に、従業員の学び直しや再就職支援などの措置を大企業に義務付けたうえで、解雇の要件を見直す案を提唱
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