ブロチゾラム
ブロチゾラム (Brotizolam) は、チエノトリアゾロジアゼピン系の睡眠導入剤の一種。短時間作用型。商品名レンドルミン、ほかで販売される。
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| 臨床データ | |
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| 投与経路 | 経口 |
| ATCコード | |
| 法的地位 | |
| 法的地位 |
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| 薬物動態データ | |
| 生体利用率 | 48〜95% |
| 代謝 | 肝臓 |
| 消失半減期 | 4.4時間(2.6〜6.9時間) |
| 排泄 | 腎臓 |
| 識別子 | |
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| CAS登録番号 | |
| PubChem CID | |
| DrugBank | |
| ChemSpider | |
| UNII | |
| KEGG | |
| ChEMBL | |
| CompTox Dashboard (EPA) | |
| ECHA InfoCard | 100.055.404 |
| 化学的および物理的データ | |
| 化学式 | C15H10BrClN4S |
| 分子量 | 393.69 g·mol−1 |
| 3D model (JSmol) | |
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連用により依存症、急激な投与量の減少により離脱症状を生じることがある[1]。日本でも乱用症例からリスクの高い薬剤に同定されている[2]。向精神薬に関する条約のスケジュールIVに指定され、日本では麻薬及び向精神薬取締法の第三種向精神薬に、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)の習慣性医薬品に指定されている。
化学的特性
編集酢酸、ジクロロメタンに溶けやすく、ジエチルエーテル、水に溶けにくい。
歴史
編集1976年に、武田薬品工業のT.Nishiyamaが率いるチームによって開発された[3]。
1985年にベーリンガーインゲルハイムがレンドルミンの商品名でドイツで発売して以来、世界約20カ国で販売されている。イギリス、アメリカ、カナダの3国については、ベーリンガーインゲルハイムから過去を含めてレンドルミンが発売されたことはない。その理由に安全性面の懸念があったとの情報はない。
日本では、1988年より日本ベーリンガーインゲルハイムより発売され、2002年には口腔内崩壊錠のレンドルミンD錠が販売されている。
商品
編集適応
編集使用上の注意
編集高齢者の投与については、少量から投与を開始するなど慎重に投与する。
副作用
編集乱用
編集ブロチゾラムは乱用の可能性がある。薬物乱用とは高揚感を得るために薬物を摂取したり、医師の指示に反して長期間摂取を続けることである。[6]
広範囲には広がらなかったが、ブロチゾラムの乱用は香港で1980~1990年に問題になった。香港でのベンゾジアゼピン乱用を防ぐため、政府の薬物毒物委員会はベンゾジアゼピンを危険な薬物として1990年10月に指定した。通常の処方箋とは別に、供給と流通について詳細な記録をつけることが求められる。これらの規制は、初めは主に乱用されていたベンゾジアゼピンのブロチゾラム、トリアゾラム、フルニトラゼパムのみに適用された。このベンゾジアゼピン使用に関する規制変更による影響は、1990年から1993年までのベンゾジアゼピンの販売パターンを分析することによって研究されている。1991年にはトリアゾラムとフルニトラゼパムの売り上げは落下したが、規制外の5つのベンゾジアゼピンについては増加した。[7]とりわけニメタゼパムを用いた人身売買や乱用、テマゼパムの乱用が同じ年の1991年に問題になっていた。当初はブロチゾラム、トリアゾラム、フルニトラゼパムのみに適用された規制について、1992年1月現在は全てのベンゾジアゼピンを対象として拡張された。ベンゾジアゼピンの適切な処方と供給調剤の詳細記録を必要とする規制は、香港では少なくとも部分的に乱用を改善しているように見える。テマゼパム、ニメタゼパム、トリアゾラム、ブロチゾラムにはまだ問題があるが、主要なものではない。
ブロチゾラムは、日本でも乱用症例から乱用リスクの高い薬剤に同定されている[2]。
出典
編集- 1 2 3 厚生労働省医薬・生活衛生局安全対策課長『催眠鎮静薬、抗不安薬及び抗てんかん薬の「使用上の注意」改訂の周知について (薬生安発0321第2号)』(pdf)(プレスリリース)。2017年3月25日閲覧。、および、“使用上の注意改訂情報(平成29年3月21日指示分)”. 医薬品医療機器総合機構 (2017年3月21日). 2017年3月25日閲覧。
- 1 2 松本俊彦「処方薬乱用・依存からみた今日の精神科薬物治療の課題:ベンゾジアゼピンを中心に」『臨床精神薬理』第16巻第6号、2013年6月10日、803-812頁。
- ↑ US patent 4017620, Yutaka Kuwada et al, "Thienodiazepine derivatives", published 1975-08-05, issued 1977-12-04
- 1 2 医薬品医療機器総合機構『調査結果報告書』(pdf)(プレスリリース)医薬品医療機器総合機構、2017年2月28日。2017年3月25日閲覧。
- ↑ 医薬品医療機器総合機構 (2017-03). “ベンゾジアゼピン受容体作動薬の依存性について” (pdf). 医薬品医療機器総合機構PMDAからの医薬品適正使用のお願い (11) 2017年3月25日閲覧。.
- ↑ Griffiths, RR; Johnson, MW (2005). “Relative abuse liability of hypnotic drugs: a conceptual framework and algorithm for differentiating among compounds”. The Journal of clinical psychiatry 66 (Suppl 9): 31?41. PMID 16336040.
- ↑ Lee, KK; Chan, TY; Chan, AW; Lau, GS; Critchley, JA (1995). “Use and abuse of benzodiazepines in Hong Kong 1990-1993--the impact of regulatory changes”. Journal of toxicology. Clinical toxicology 33 (6): 597?602. doi:10.3109/15563659509010615. PMID 8523479.
