XeTeX
XǝTeX(XeTeX, ズィーテック、ズィーテフ)は、組版処理ソフトウェアとして知られるTeXを拡張・改良し、最新のフォント技術等に対応させたソフトウェア。TeXの代替エンジン。
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| 作者 | ジョナサン・キュー |
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| 初版 | 2004年4月7日[1] |
| 最新版 |
0.99998
/ 2017年3月16日[2] |
| リポジトリ | |
| プログラミング 言語 | Pascal (WEB), C言語, C++ |
| 対応OS | クロスプラットフォーム |
| サポート状況 | 開発中 |
| 種別 | 組版処理 |
| ライセンス | MITライセンス |
| 公式サイト | xetex.sourceforge.net |
Unicodeをベースとし、OpenType・Graphite・Apple Advanced Typography (AAT) などの最新のフォント表示技術に対応しているのが特徴。これにより、OSにインストールされているフォントをそのまま利用できるメリットも生まれた。元はジョナサン・キュー(Jonathan Kew)により開発され、MITライセンスにより配布されている自由ソフトウェア[3]。
2004年〜2005年にMac OS X専用ソフトとして発表されたが[4]、2006年にLinuxやMicrosoft Windowsにも対応した。2007年にはメジャーなTeXディストリビューションであるTeX Liveに収録され、ほぼ全ての環境で利用できるようになった[5]。
表記と発音
編集開発経緯
編集2004年4月、Mac OS X専用ソフトウェアとして発表。2005年にOpenType機能が追加された。BachoTeX 2006会議にてLinux版が発表され、数ヶ月後、角藤亮によりWindowsに移植された。
Mac専用ディストリビューションであるMacTeXは2006年にXǝTeXを収録し、各メジャープラットフォーム用のXǝTeXはTeX Live 2007に収録された。MiKTeXにはバージョン2.7から収録されている。
BachoTeX 2008で発表されたXǝTeX 0.998ではUnicode正規化に対応した(\XeTeXinputnormalizationコマンド)。
特徴
編集動作
編集XǝTeXによる組版処理は2段階に分けて行われる。第1段階では拡張DVI(xdv)形式で中間出力が行われ、これが第2段階でドライバによりPDFに変換される。通常xdv形式の中間出力はそのままPDF変換ドライバに渡され、利用者が中間出力を目にすることはない。第1段階のみを実行しxdv形式でファイルに保存することも可能だが、2012年12月現在、この中間形式を開くことのできるビューアは存在しない[7]。
xdv形式をPDFに変換するドライバは2種類存在する。
- xdv2pdf
- Apple Type Services for Unicode Imaging (ATSUI) と QuickTime により動作するため、macOS専用。
- xdvipdfmx
- dvipdfmの改変版。FreeTypeを利用しており、クロスプラットフォーム。
バージョン0.997からxdvipdfmxがデフォルトとなり、バージョン0.9999からはxdv2pdfはサポート対象外となり、開発は中止された[8]。
XǝTeXはLaTeX・ConTeXtいずれのマクロパッケージとも極めて相性よく動作する。XǝTeX版のLaTeXはxelatexという名称で呼び出される。fontspecパッケージと合わせて利用されることが多く、これによりフォントの選択・切り替えが容易になる[9]。
使用例
編集以下にXǝLaTeXへの入力と組版結果を示す。用いたフォントはLinux Libertine(SIL Open Font License)。
\documentclass[11pt]{article}
\usepackage{fontspec}
\setmainfont[Ligatures=TeX]{Linux Libertine O}
\begin{document}
\section{Unicode support}
\subsection{English}
All human beings are born free and equal in dignity and rights.
\subsection{Íslenska}
Hver maður er borinn frjáls og jafn öðrum að virðingu og réttindum.
\subsection{Русский}
Все люди рождаются свободными и равными в своем достоинстве и
правах.
\subsection{Tiếng Việt}
Tất cả mọi người sinh ra đều được tự do và bình đẳng về nhân phẩm và
quyền lợi.
\subsection{Ελληνικά}
Ὅλοι οἱ ἄνθρωποι γεννιοῦνται ἐλεύθεροι καὶ ἴσοι στὴν ἀξιοπρέπεια
καὶ τὰ δικαιώματα.
\section{Legacy syntax}
When he goes---``Hello World!''\\
She replies—“Hello dear!”
\section{Ligatures}
\fontspec[Ligatures={Common, Historical}]{Linux Libertine O Italic}
Questo è strano assai!
\section{Numerals}
\fontspec[Numbers={OldStyle}]{Linux Libertine O}Old style: 1234567\\
\fontspec[Numbers={Lining}]{Linux Libertine O}Lining: 1234567
\end{document}

脚注
編集- ↑ アラビア語やヘブライ語などにおける、右から左へ読む横書きのサポート。縦書きと横書き#右横書きのサポートも参照
- ↑ U+018E LATIN CAPITAL LETTER REVERSED E
- ↑ 厳密には、OSが認識しているものというより、Fontconfigが認識しているフォント[3]
出典
編集- ↑ Jonathan Kew (2004-05-19), XeTeX version history, SIL International
- ↑ “XeTeX - Unicode-based TeX / Code”. SourceForge.net. 2017年5月5日閲覧。
- 1 2 奥村晴彦「XeTeX」『TeX Wiki』2016年7月5日。
- 1 2 3 4 5 6 7 Jonathan Kew (2005), “XǝTeX, the Multilingual Lion: TeX meets Unicode and smart font technologies”, TUGboat (Proceedings of the 2005 Annual Meeting) 26 (2): 115-124
- ↑ Jonathan Kew (2007), “XǝTeX Live”, TUGboat (XVII European TeX Conference) 29 (1): 146-150
- ↑ Dave Walden (2007-04-03), “Jonathan Kew”, TeX Users Group
- ↑ “How to view .xdv files?”, TeX - LaTeX Stack Exchange, (2012-12-01)
- ↑ Khaled Hosny (2013-03-12), “Future of xdv2pdf driver on Mac”, XeTeX mailing list
- ↑ Will Robertson (2008-08-09) (PDF), The fontspec package 2009年1月8日閲覧。
参考文献
編集- Michel Goossens, ed. (2010-01-11), The XǝTeX Companion: TeX meets OpenType and Unicode
- Dario Taraborelli (2011-07-04), The Beauty of LaTeX
- XeTeX showcase, TeX Users Group
