The Trade Desk, Inc.(ザ・トレード・デスク、NASDAQ: TTD)は、アメリカ合衆国の広告テクノロジー企業。広告主や広告代理店向けに、デジタル広告の買い付け、管理、最適化を行うクラウド型のDemand-Side Platform(DSP)を提供している。[1]本社はカリフォルニア州ベンチュラ。

The Trade Desk, Inc.
種類 上場企業
市場情報 NASDAQ: TTD(Class A)
S&P 500構成銘柄
略称 TTD
本社所在地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 カリフォルニア州ベンチュラ
業種 デジタルマーケティングオンライン広告ソフトウェアSaaS
事業内容 プログラマティック広告購買プラットフォーム(DSP)の提供
代表者 ジェフ・グリーン(CEO
デイブ・ピクルス(CTO
売上高 24.4億米ドル(2024年)
営業利益 4.27億米ドル(2024年)
純利益 3.93億米ドル(2024年)
純資産 29.5億米ドル(2024年)
総資産 61.1億米ドル(2024年)
従業員数 約3,900人(2025年)
外部リンク official website
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同社のプラットフォームでは、ディスプレイ広告、動画広告、コネクテッドTV(CTV)、デジタルオーディオ、モバイル、デジタル屋外広告(DOOH)など、複数のメディアや広告フォーマットを横断したプログラマティック広告の取引が可能となっている。[2]

概要

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The Trade Deskは、広告主および広告代理店がデータを活用してデジタル広告キャンペーンを作成、管理、最適化するためのセルフサービス型プラットフォームを提供している。[3]主要なデータプロバイダー、広告在庫、パブリッシャーなどと接続しているほか、企業が独自のシステムやサービスを構築するためのAPIも提供している。

Googleなど自社で大規模な広告媒体を保有する広告プラットフォームとは異なり、The Trade Deskは広告媒体を原則として自社保有せず、広告主側の広告買い付けを支援する独立系DSPとして事業を展開している。[4]

沿革

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創業から株式公開まで

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The Trade Deskは2009年、ジェフ・グリーン(Jeff Green)とデイブ・ピクルス(Dave Pickles)によって設立された。グリーンはそれ以前、リアルタイムのデジタル広告取引を手掛けるAdECNを創業しており、同社は2007年にMicrosoftに買収された。[5]

2012年、Facebookリアルタイムビッディング(RTB)を利用した広告取引システム「Facebook Exchange」を開始した際には、The Trade Deskもパートナー企業の一つとして参加した。[6]

2015年には『Forbes』による「America's Most Promising Companies」の上位企業に選出された。[7]

2016年9月21日、NASDAQ市場に上場した。

事業拡大

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2017年、コネクテッドTV(CTV)広告の購買・計測機能をプラットフォームに統合した。また、デバイス横断でユーザーを識別する技術を提供していたAdBrainを買収した。[8]

2018年にはAIを活用した予測エンジン「Koa」や広告キャンペーンのプランニング機能などを導入した。[9]同時期から、中国市場での事業拡大も進め、Alibaba、Tencent、Baiduなどが提供する広告在庫へのアクセスを拡大した。[10]

2019年には、GoogleやFacebookなどの大手プラットフォームが広告市場で影響力を強める中、オープンインターネットにおける広告取引を訴求するブランドキャンペーン「Media for Humankind」を展開した。[11]

Unified ID 2.0

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2020年、サードパーティCookieへの依存を減らすことを目的とした広告識別子「Unified ID 2.0(UID2)」を発表した。[12]

UID2は電子メールアドレスや電話番号などを基に生成された識別子を利用し、プライバシーに配慮しながら広告配信や計測を可能にすることを目的として開発された。その後、UID2の運営は業界団体のIAB Tech Labに移管された。

OpenPathとKokai

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2022年、パブリッシャーの広告在庫に広告主がより直接的にアクセスできる仕組み「OpenPath」を開始した。[13]従来のプログラマティック広告取引に存在する複数の仲介事業者を減らし、広告サプライチェーンの効率性や透明性を高めることを目的としている。

2023年6月には、新しいメディアバイイングプラットフォーム「Kokai」を発表した。KokaiではAIや機械学習を活用し、広告キャンペーンの意思決定や最適化を支援する機能が強化された。[14]

CTV・ストリーミング広告

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2024年、NBCUniversalはパリオリンピック・パラリンピックの広告枠の一部を、The Trade Deskとの提携を通じてプログラマティック広告として提供した。[15]

同年5月、Netflixは広告テクノロジーパートナーを拡大し、The Trade Desk、Google Display & Video 360、Magniteを新たな広告取引パートナーとして採用した。[16]

Sinceraの買収

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2025年1月、The Trade Deskは広告サプライチェーンに関するデータ分析を手掛けるSinceraの買収を発表した。[17]

同年5月には、Sinceraのデータを活用し、広告掲載環境や広告サプライチェーンの品質に関する情報を提供する「OpenSincera」を発表した。OpenSinceraでは、ページ内の広告比率、表示される広告数、広告の更新頻度、ページ容量などのデータを提供し、APIも公開されている。[18]

同年6月には、広告主とパブリッシャー間のプライベートマーケットプレイスなどの直接取引を管理・分析する「Deal Desk」を発表した。[19]

日本での展開

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The Trade Deskは日本国内においても、広告代理店やパートナー企業を通じてサービスを提供している。

The Trade Deskは日本国内において、広告代理店やパートナー企業を通じてサービスを提供している。サポートリセラーによるアカウント発行、導入支援、広告運用などが提供されており、オトナルがこれに該当する[20]。また、公式パートナーとしてAsiaPacなどが同社のプラットフォームを活用した広告サービスを展開している[21]

財務

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The Trade Deskは2016年9月にNASDAQ市場へ上場した。

2018年の年間売上高は約4億7700万ドル[22]、2020年には約8億3600万ドルとなった。2022年には年間売上高が15億ドルを超え、同社のプラットフォームを通じた広告取引額(Total Spend)は約78億ドルとなった[23]

2024年の年間売上高は前年比26%増の約24億4500万ドルとなった。2024年第4四半期の売上高は約7億4100万ドルだった。[24]

2025年の年間売上高は約28億9600万ドルとなり、前年比18%増となった。純利益は約4億4300万ドルだった[25]

脚注

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  1. Vargas, Anthony (2025年11月18日). Omnicom Allegedly Pivoted A Chunk Of Its Q3 Spend From The Trade Desk To Amazon (英語). AdExchanger. 2026年8月19日閲覧。
  2. トレード・デスク【TTD】:企業情報(従業員数・代表者名など) - Yahoo!ファイナンス”. Yahoo!ファイナンス. 2026年8月19日閲覧。
  3. Bahirat, Tanuja. I Reviewed the 7 Best Demand-Side Platforms (DSPs) for 2026 (英語). learn.g2.com. 2026年8月19日閲覧。
  4. MSN”. www.msn.com. 2026年8月19日閲覧。
  5. Chowdhry, Amit. “How Jeff Green Took The Trade Desk From A Simple Idea To A Programmatic Ad Giant”. Forbes (英語). 2026年8月19日閲覧.
  6. TTD, Interview with Jeff Green, CEO (英語). Nasdaq (2016年11月8日). 2026年8月19日閲覧。
  7. The Trade Desk - 2015-09-25 - America’s Most Promising Companies: The Top 20 Of 2015 (英語). Forbes. 2026年8月19日閲覧。
  8. BRIEF-The Trade Desk acquires the assets of Adbrain Ltd”. 2026年8月19日閲覧。
  9. The Trade Desk、広告主のための新しいAI、「Koa(コア)」を導入したデジタル広告プラットフォーム『Next Wave』を提供開始”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2018年6月26日). 2026年8月19日閲覧。
  10. Graham, Megan (2019年5月31日). This US ad tech company is cracking into the Chinese market, and Wall Street loves it (英語). CNBC. 2026年8月19日閲覧。
  11. Graham, Megan (2019年9月23日). The Trade Desk's new ad campaign pokes Google and Facebook in the ribs (英語). CNBC. 2026年8月19日閲覧。
  12. Only, Subscription (2020年7月28日). The Trade Desk Is Building Version 2.0 of Its Unified ID (英語). 2026年8月19日閲覧。
  13. Vargas, Anthony (2022年12月28日). SPO Is Evolving Thanks To Direct Publisher Connections And A Push For Sustainability (英語). AdExchanger. 2026年8月19日閲覧。
  14. The Trade Desk launches Kokai, a media buying platform (英語). The Financial Express (2023年6月9日). 2026年8月19日閲覧。
  15. Liffreing, Ilyse. The ‘crème de la crème’: 2024 Paris Olympics goes programmatic on Peacock (英語). www.thecurrent.com. 2026年8月19日閲覧。
  16. Weprin, Alex (2024年5月15日). Netflix Says Ad Tier Has 40M Users, Plans to Bring Ad Tech In-House in Shift From Microsoft (英語). The Hollywood Reporter. 2026年8月19日閲覧。
  17. The Trade Desk、デジタル広告サプライチェーンにおける広告パフォーマンスと健全性を可視化する新しいアプリケーション「OpenSincera」を発表”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2025年5月26日). 2026年8月19日閲覧。
  18. Hercher, James (2025年5月13日). Sincera Offers A Free API For Some Of Its Prized Metrics (英語). AdExchanger. 2026年8月19日閲覧。
  19. Hercher, James (2025年6月5日). The Trade Desk Launches Deal Desk, Its Bid To Make Deal IDs Not Terrible (英語). AdExchanger. 2026年8月19日閲覧。
  20. 株式会社オトナル. TTD(トレードデスク)広告運用|ハイエンドなCTV広告出稿なら”. 株式会社オトナル. 2026年8月19日閲覧。
  21. 企業情報 AsiaPac - アジアWebマーケティング広告代理店”. www.asiapacdigital.com. 2026年8月19日閲覧。
  22. Graham, Megan (2019年5月31日). This US ad tech company is cracking into the Chinese market, and Wall Street loves it (英語). CNBC. 2026年8月19日閲覧。
  23. Trade Desk Revenue 2015-2026 | TTD”. www.macrotrends.net. 2026年8月19日閲覧。
  24. Friedman, Wayne. Trade Desk Misses Q4, Stock Plummets (英語). www.mediapost.com. 2026年8月19日閲覧。
  25. トレード・デスク:評価は現実に戻ったが、成長鈍化、エージェンシーリスク、高水準の空売りにより市場は依然として底入れを確信できず”. www.moomoo.com. 2026年8月19日閲覧。