民事訴訟法第247条
条文
編集(自由心証主義)
- 第247条
- 裁判所は、判決をするに当たり、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果をしん酌して、自由な心証により、事実についての主張を真実と認めるべきか否かを判断する。
解説
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参照条文
編集判例
編集- 損害賠償請求事件(最高裁判例 平成19年04月03日) 民法第415条
- 精神科病院に入院中の患者が消化管出血による吐血等の際に吐物を誤嚥して窒息死した場合において担当医に転送義務違反等の過失があるとした原審の判断に違法があるとされた事例
- 精神科病院に入院中の患者が消化管出血による吐血,嘔吐の際に吐物を誤嚥して窒息死した場合において,当該患者が,上記吐血,嘔吐の約1時間20分前の時点で,発熱,脈微弱,酸素飽和度の低下,唇色不良といった呼吸不全の症状を呈していたとしても,(1)上記の時点で,当該患者に頻脈及び急激な血圧低下は見られず,酸素吸入等が行われた後は当該患者に口唇及び爪のチアノーゼや四肢冷感はなく,体動も見られたこと,(2)上記の時点で,当該患者に循環血液量減少性ショックの原因になるような多量の消化管出血を疑わせる症状があったとはうかがわれないこと,(3)病理解剖の結果に照らせば当該患者が感染性ショックに陥っていたとも考え難いことなど判示の事実関係の下では,当該患者の意識レベルを含む全身状態等について確定することなく,上記の時点で当該患者がショックに陥り自ら気道を確保することができない状態にあったとして,このことを前提に,担当医に転送義務又は気道確保義務に違反した過失があるとした原審の判断には,経験則に反する違法がある。
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