金融腐蝕列島 呪縛
劇場公開日:1999年9月18日 114分解説・あらすじ
腐敗した大銀行を再生すべく、立ち上がった中堅行員たちの姿を活写した社会派ドラマ。監督は「バウンス ko GALS」の原田眞人。高杉良によるベストセラー小説を基に、高杉良、鈴木智、木下麦太が共同脚色。撮影に「オサムの朝」の阪本善尚があたっている。主演は、「ニンゲン合格」の役所広司と「宮澤賢治 その愛」の仲代達矢。
作品データ
| 製作年 | 1999年 |
|---|---|
| 製作国 | 日本 |
| 配給 | 東映 |
| 劇場公開日 | 1999年9月18日 |
| 上映時間 | 114分 |
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映画レビュー
レビューする実話がベースらしいが、よく出来た社会派ドラマ。
よく出来た社会派ドラマ、というか実話ベースらしく、モデルは第一勧銀とのこと。(僕はこの時代の株主総会を実際に体験したことはないが)株主総会の場面は凄くリアリティを感じたし、佐藤慶の演技が素晴らしいと思った。そして風吹ジュン(撮影当時40代後半の筈だが)が実に可愛らしい。
金融機関の不祥事と再生が描かれた重厚なストーリーだった。 終盤の荒...
金融機関の不祥事と再生が描かれた重厚なストーリーだった。 終盤の荒れた株主総会はなかなか見応えがある。
芸能界では今まさに呪縛が解けようとしています 本作と同じような光景があるに違いありません
金融腐食列島 呪縛 1999年公開 原作は1998年刊行の高杉良の小説で 全第3作ある金融腐食列島の内の第2作「呪縛—金融腐蝕列島2」です 角川から発行されています その意味からも由緒正しい角川映画と言える作品です そしてモデルとなった銀行や自殺する人物のモデルは、角川歴彦社長とは深く曰わく因縁があるのだそうです 自殺者の読み上げられる遺書の文言は現実に本作の2年前に自殺されたモデルの銀行元頭取の遺書の文言とほとんど同じ文面なのです 本作はその方への三回忌へのお供えだったのかも知れません 「呪縛」とはモデルのメガバンクの頭取が記者会社で実際に使った言葉です 恐ろしいばかりのリアリティ! 何から何まで徹底的に取材されたものです ロケ地、セット美術、小道具、衣装・・・ 果ては登場人物達の造形、言葉づかい、物腰 彼らの本編以外のプレイベートな姿までみえてくるようなレベルのものです 若手の4人組が新橋辺りのどんな居酒屋でどんな馬鹿話していたのかまでイメージできるのです こんな超一流メガバンクにはとても及びもつかないところですが、この近くで勤めていたことがあります ACB本店企画部のオフィスのシーンには、かっての自分の職場での日々をフラッシュバックさせ胸が苦しくなりました 衝立のあるデスクはかっての自分のデスクと全く同じでした 模擬株主総会の罵倒練習光景、壇上後方の第一事務局の有り様、電話帳のような分厚い想定問答集などなど それが終わったあと企画部のメンバーだけでパイプ椅子を片付けるシーン 深刻な問題が起こり、深夜の照明が消され薄暗い広いフロアの中でのごく少数での若手だけでの打ち合わせ カリスマと言われる人物の前で萎縮する登場人物達の振る舞い かってみたことのある光景です もちろん原作のリアリティです しかし映像そのものも、どれもこれも半端ないリアリティをもっているのです フラッシュバックを起こし、記憶がありありと蘇るのです 胃がキリキリと痛む迫真さです 思い出したくもなかったことばかり トラウマになっているのかもしれません 本社の前にテレビ局の中継車が何台も停まり、記者やカメラマンが群れをなし、ニュースをみると社長や役員達が写る騒然とした光景もデジャヴでした 自分はテレビに写るような人間ではなくもっと下っ端でしたが、それでも主人公の北野のように家に電話をして妻やまだ物心ついた年頃の子供達に心配要らないからと伝えたことを思い出しました それもこれも 大昔のことになりました 原作から25年、本作から24年です 本作は総会屋とか反社会的勢力からの呪縛を解く戦いを描いています しかしそれは本当のテーマではありません かって北海道唯一の都市銀行だった北海道拓殖銀行、大手証券の一角を占めていた山一證券は1997年に経営破綻しました 本作の総会屋への利益供与の話はこういったバブル崩壊の過程で表にでてきたことなのです その地獄への渦に落ち込まないように、様々なことを隠蔽しようとしたから起きたことなのです ある光学会社、ある総合電機メーカーどちらも世界的な超一流企業ですが、不適切経理という粉飾決算に手を染めたのもこうした過程でその後起こっていったことです 隠然とした権力を握っていた古い人々がその秘密を握り、隠し通そうとして起きたことです そうしなければ、拓銀や山一よのように超一流の巨大企業でも潰れてしまう それが彼らの動機でした 安っぽい正義感を振りかざして、そんなことになれば何万人、関係先を含めると数十万人、その家族をいれれたなら何百万人もの人々が路頭に迷う 日本の経済自体が恐慌に陥るかもしれんぞ!そうなっても良いのか? そんな論理でした 正に本作の佐々木相談役がそれを象徴しています あれから四半世紀経ちました 彼らは去り、多くは鬼籍に入りました 呪縛は解けたのでしょうか? 本当はもう解けているはずなのに、まだ解けてないように、その構造だけが使われず水面下に温存されているように思えます 本作の主人公達の世代は、会長や社長に達しています ニュースでみる大企業の社長は彼らの世代に代わりました それなのに何故なのでしょうか? 本作のミドルの上司として描かれた団塊世代の人々がまだ経営層の最上位に居座っているからです かれらはその呪縛をまだあるかのようにふるまって自分の権力を手放そうとはしないのです 本作の佐々木相談役になったかのように 古いスタイルを踏襲しているのです しかし、その彼らも75歳くらいになり いよいよ退場しようとしています そのとき本当に呪縛は解けるのだと思います 日本の本当の改革はこれからなのです 会社だけてなく、社会も政治も全てをひっくりめて それが本作が四半世紀を超えて、21世紀に伝えているメッセージなのです 決して総会屋との対決のような矮小な物語ではないのです バブル崩壊が巻き起こした数々の問題の処理に於いて様々な深刻な軋轢に当時の人々がどう立ち向かったのか、それを今に教えてくれる映画なのです いや、昭和から引きずってきた様々な膿を出そうとした映画なのです その膿はまだ出し切れず中途半端に終わっています 今も残る呪縛を解き放なたねばならないのです その最終決戦はもうすぐです その決戦に臨むのは氷河期をくぐり抜けてきた今の若手なのです そもそも氷河期は本作の頃に始まったこです そして芸能界では今まさに呪縛が解けようとしています 本作と同じような光景があるに違いありません 正に平成の「金環蝕」です その映画は1975年の山本薩夫監督昨晩で、政治汚職を扱った小説の映画化作品です 圧倒的なリアリティの映画でした 本作は経済を扱っていますが、描こうとしたものは同じなのです 国民が変わらないと日本は変わらないのです 芸能界の問題をメディアも私達国民も薄々知っていたにも関わらず、知らないふりをしてその隠蔽に手を貸していたのです 共犯者なのです 戦後の昭和を「金環蝕」がえぐったように、平成の日本の深層をえぐったのは本作です もっともっと高く評価されるべき作品です そして今、令和の「呪縛」を撮るべき時が来ているのです 令和の日本の深層を暴くのは誰でしょうか? いくら情熱があったところで 製作委員会方式などの投資回収が第一の今の世の中ではそんな作品を撮ることは無理だ そうあきらめてしまう? それこそ呪縛です
三浦春馬くんを見たくて観ました。可愛いお坊ちゃんでワインを飲んだり...
三浦春馬くんを見たくて観ました。可愛いお坊ちゃんでワインを飲んだりお祖父さんのワインノートをくすねたりお茶目さを出していました。 そのお祖父さんにおじさん達がえらい目に遭い再建の為に奔走する話。結局闇を切る事は出来ない、という事でしょうか。
